ヘッドフォンをしながらPCに向かう女性

TOEICを受検したことがある人も、これから受検しようとしている人も、リスニングに苦手意識を持つ人は多いのではないでしょうか。今回は、TOEICのリスニングセクションで確実にスコアを伸ばすための勉強法をご紹介します。

TOEICリスニングの問題構成を知ろう

リスニングテストとヘッドフォン

試験対策をするには、まずTOEICのリスニングセクションがどのような試験なのかをおさえておきましょう。

TOEICリスニングセクションは、約45分間で100問出題されます。会話や説明文を聞き、設問に解答するもので、全てマークシート形式です。

Part1 ・写真描写問題 6問

1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送される。説明文は印刷されていない。4つのうち、写真を最も的確に描写しているものを選び解答用紙にマークする。

Part2 ・応答問題 25問

1つの質問または文章とそれに対する3つの答えがそれぞれ1度だけ放送される。印刷はされていない。設問に対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークする。

Part3 ・会話問題 39問

2人または3人の人物による会話が1度だけ放送される。印刷はされていない。会話を聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。 各会話には設問が3問ずつある。

Part4 ・説明文問題 30問

アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送される。印刷はされていない。各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。トークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。各トークには質問が3問ずつある。

・引用元:TOEIC HP

TOEICリスニングのスコアが伸びない原因と対策

リスニングでスコアが伸びないのは、英語がきちんと聞き取れていないからです。聞き取れない原因を理解して、効果的に対策しましょう。

黒板の前に立つ女性

リスニングのスコアが伸びない原因

リスニング問題が聞き取れない原因は、大きく分けて3つあります。

正しい発音が習得できていない

英文を読めば理解できるのに、リスニングになると途端に何を言っているのかわからなくなる場合は、英語の正しい発音が習得できていないことが考えられます。

英語は、前後の単語の音が繋がって発音される「音声変化」(リエゾン)が起こるため、単語ごとにばらして聞けば理解できても、文章になると違って聞こえることがあります。

単語ごとに正しい発音を身につけることも重要ですが、それだけでなく、文章としてのイントネーションやリズムを身につけることも大切です。

英語の語順で理解できていない

かつて学校の英語の授業で、英文の意味を理解するために、日本語の文法に照らしながら、後ろから訳していくという勉強法を習った人は多いのではないでしょうか。

TOEICリスニング問題では、聞こえてきた英文を、頭の中でいちいち日本語に翻訳していては、次々と流れる音声のスピードについていくことはできません。

英語を英語の語順のとおりに理解できるようにする必要があります。

単語・文法の知識が足りない

リスニングで聞き取れず、英文を見ても理解できない場合は、単語や文法の知識が足りないことが考えられます。

当然ですが、読んで理解できない文章を聞き取ることはできませんよね。必要に応じて、単語や文法のインプットも必要です。

英単語が書かれたカード

リスニング力を伸ばすための対策

リスニング力を向上させるためには、前述の聞き取れない原因に対応した、適切な対策をする必要があります。

主な原因ごとの対策は以下のとおりです。

  1. 正しい発音が習得できていない→発音を矯正する
  2. 英語の語順で理解できていない→英語の語順で理解する
  3. 単語・文法の知識が足りない→単語・文法のインプットをする

ここで大切なのは、リスニング力を伸ばすためには、耳で聞くことだけに特化して勉強するのではなく、リスニング力を支える読解力と、英語の「基礎体力」にあたる単語・文法の理解を同時に強化していくことです。つまり、前述の②と③にあたる部分です。

リスニング力の基盤となる単語・文法の理解や読解力を底上げすることなく、英語を聞くだけの練習を繰り返していては、リスニング力はどこかで頭打ちになってしまいます。

TOEICリスニングのスコアを伸ばすおすすめの勉強法

それでは、TOEICリスニングのスコアを伸ばすおすすめの勉強法を具体的にご紹介します。

アルファベットと女性

ディクテーション

1つ目は、「ディクテーション」と呼ばれる勉強法です。英語の音声を聞き、聞き取れた英文を書き取ります。

この勉強法は、前述した対策のうち、発音の矯正と、単語・文法のインプットができます。

具体的には、以下のような流れで進めることをおすすめします。

ディクテーション
  1. 英語の音声を再生する。全体を止めずに聞き、大意をとらえる。
  2. キーワードを中心にメモを取りながら聞く。
  3. 一文ずつ音声を止めて、書き取る。
  4. 一通りできたら、書き取った英文を見ながら再度音声を聞き、修正すべき箇所があれば修正する。
  5. スクリプトと照らし合わせ、書き取った英文を修正する。正しく聞き取れなかった箇所がなぜわからなかったのかを確認する。単語や文法がわからない箇所は、調べて理解する。
  6. 書き取った英文を見ながら、再度音声を聞く。

根気のいる作業ではありますが、理解があやふやなところを洗い出し、きちんと意味を理解して聞くことで効果が出ます。

また、意味を理解しようと集中して聞く中で、文法や文脈から推測して聞く力が養われます。この推測する力は、耳からの理解を助け、リスニングを容易にしてくれます。

この勉強法では、読めばわかる程度の英語教材を使うことが大切です。また、書き取りの際には、一文ずつのかたまりを聞いてから音声を止めるようにしましょう。単語ごとに区切って書き取りをしても効果が薄いので、注意が必要です。

TOEICリスニング試験と同形式の問題を使って練習する場合は、Part1及びPart2の問題を使って練習してみてください。

スマホとイヤホン

シャドーイング

2つ目は、「シャドーイング」といって、耳に入ってきた英語を瞬時に再現して発音する練習法です。音声の少し後を追いかけるように発音していきます。

この勉強法は、発音の矯正と、英語の語順で理解する訓練、および単語・文法のインプットができます。

具体的な勉強法は、以下のとおりです。

シャドーイング
  1. 英語の音声を数回再生し、文章全体を聞き取る。
  2. スクリプトを見ながら再度聞く。聞き取れなかった箇所を確認する。単語や文法がわからない箇所は、調べて理解する。
  3. クリプトを見ながら、音声に合わせて音読する。
  4. スクリプトを見ずに音声を聞き、音声の少し後を追いかけながら発音する。何度か繰り返す。

シャドーイングをすることにより、発音の矯正のみならず、英語独特のリズムやイントネーションに慣れることが期待できます。

また、聞きながら意味を理解し、自分でも発音するというサイクルを繰り返すうちに、英語の語順で理解するスピードが上がってきます。

シャドーイングをする上で気を付けるべきことは、英語の意味を理解しながら発音することです。機械的に音を真似るだけでは、リスニング力の向上にはつながりません。

TOEICリスニング試験と同形式の問題を使って練習する場合は、Part3及びPart4の問題を使って練習することをおすすめします。

同じ教材を繰り返し使う

3つ目は、同じ教材を繰り返し使い、学んだことをきちんと定着させることです。リスニング対策のためには、たくさん聞くことが重要ですが、必ずしも多くの教材をこなせばそれだけ効果が高まるというわけではありません。

上述のディクテーション、シャドーイングの方法を取り入れながら、うまく聞き取れなかった箇所を中心に、何度も復習を繰り返すことが大切です。

TOEICリスニニングの勉強におすすめの教材5選!

【参考書】公式TOEIC Listening & Reading 問題集6

TOEICのテスト開発機関であるETS(Educational Testing Service)が、本番のテストと同じプロセスで制作した問題集です。TOEICの問題に慣れておくためにも、やはり公式問題集は外せません。

この問題集には、テスト2回分(リスニング問題は200問)が収録されています。

 

さらに多くの問題に対応したい場合は、リスニングに特化した公式問題集”公式TOEIC® Listening & Reading トレーニング リスニング編”がおすすめです。

【参考書】TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング

TOEICの参考書の中でも人気の高い、”サラリーマン特急シリーズ”のリスニング対策本です。TOEICを100回以上受検した著者が提唱する独自の学習法や、TOEICリスニングの出題パターン、解答テクニックなどが紹介されています。

収録された予想問題は、実際の試験よりも易しめになっているため、公式問題集が少し難しいと感じる人におすすめです。

無料ダウンロードできる音声は、再生速度を変えることが可能なため、前述のディクテーションやシャドーイングをする際、自分のレベルに合わせて速くしたり遅くしたり調整できるのも嬉しい機能です。

【参考書】TOEIC L&Rテスト990点攻略 改訂版: 新形式問題対応

TOEICでハイスコアを目指す上級者向けの参考書です。

各セクションで上級者でも間違えやすい難題を取り上げ、正答するためのポイントが丁寧に解説されています。また、TOEIC形式の練習問題のみならず、リスニング力向上のためのトレーニング問題も用意されています。

音声は、付属CDのほか、旺文社リスニングアプリ”英語の友”でも聞くことができます。

【アプリ】TOEIC presents English Upgrader

スマートフォンアプリ|English_Upgrader
・画像引用:TOEIC HP

TOEICの実施団体である「国際ビジネスコミュニケーション協会」による無料アプリです。本番さながらの音声、スピードで、63のさまざまなシーンの会話が収録されています。
アプリ内でスクリプトが用意されているので、ディクテーションやシャドーイングの教材としても使えます。

【アプリ】スタディサプリENGLISH TOEIC®L&Rテスト対策コース

スタディサプリENGLISH
・画像引用:スタディサプリENGLISH HP

リクルート社による英語学習アプリ“スタディサプリENGLISH”のTOEIC対策コースです。有料ながらも、効果には定評のある人気のアプリです。

TOEIC試験20回分という豊富な演習問題が収録されており、問題の解説が充実しているほか、英語のカリスマ講師である関正生氏による講義動画で各パートのポイントを学ぶことができます。

また、リスニング対策としてディクテーション、シャドーイングのトレーニング機能がついており、通勤などの隙間時間にスマホで手軽に学習できるのも嬉しいポイントです。

レベル別の英単語学習機能など、効率的なインプットが可能なほか、どのレベルにも対応していることも特徴の一つです。

TOEIC試験本番に役立つ設問回答のコツ

マークシート

設問音声が流れる前に設問に目を通す

TOEICリスニングでは、各パートの問題が始まる前に、各パートの説明(Directions)が流れます。事前に試験の問題構成が頭に入っていれば、この部分は集中して聞く必要はありません。

この貴重な時間を使って、これから始まる問題の「先読み」をしましょう。

具体的には、Part1の設問音声が始まる前に、全ての写真に目を通し、どのようなことが話題になりそうかをざっと予測しておきます。

Part2では、設問が印刷されていないので、Part3の最初の設問に目を通します。

Part3及びPart4では、最初の会話の設問と選択肢に目を通します。

また、各問題を回答し終えてから、次の問題が始まるまでの数秒間は、常に次の設問に目を通すくせをつけましょう。

このように設問を「先読み」することにより、これから始まる問題で何が話題になるのか、何に注意して聞けば良いのかを推測することができ、聞き取りやすくなります。

回答に自信がないときは悩まず即決する

リスニング問題はすべて、一度しか放送されません。答えがわからないときや回答に自信がないときは、いくら頭をひねっても状況は改善しないので、悩まず即答しましょう。

考えてもわからないことに時間をかけるよりも、次の問題の先読みに時間を充てた方が効率的です。

TOEICでは、不正解で減点されることはないので、自信がなくても空欄にせず、必ず選択肢のどれかを選んで回答しましょう。

聞き取れなかった箇所にとらわれない

リスニング問題で、聞き取れなかった箇所が気になって考えてしまうと、その間に流れた英文を聞き逃し、全体像がわからなくなってしまうことがあります。

聞き取れなかったところがあったとしても、立ち止まることなく、常に今聞こえている音声の理解に集中するようにしましょう。

しっかり対策してスコアを伸ばそう!

TOEICのリスニングは、自分の弱点を分析し、きちんと対策をすることにより、確実にスコアを伸ばすことができます。

今回おすすめした勉強法を参考にしながら、TOEICリスニング問題の得点アップを目指して頑張ってください!









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