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TOEIC対策だけでなく、あらゆる英語学習の基本となるのが単語です。学生時代は学校や塾がオススメの単語帳や勉強法を教えてくれましたが、大人となるとそうもいきません。社会人になると忙しくなり、英語のレベルも千差万別。「もはや何をどう勉強したら良いかわからない」そんな人のために、今回は効果的な単語の勉強法とおすすめの単語帳を紹介します。

TOEICの単語の勉強法を調べる前に知っておきたいこと

what's your scoreの文字

TOEICのための勉強を始めるより先に、まず以下のことについて明らかにしましょう。

  • 自分がどの程度のスコアを目指すのか
  • どうしてそのスコアが必要なのか

例えば「転職活動のためにTOEICスコアが必要だ」という場合は、自分が就職したい企業がどの程度の英語力を従業員に求めているかを知る必要があります。

正しく目標を立て、モチベーションを維持するためにも、まずは目標設定に必要な情報を集めましょう。

企業が求めるTOEICスコアとは

TOEIC公式サイトから見ることができる「英語活用実態調査2019」によると、企業が社員に期待するTOEIC (Listening&Reading) スコア平均は新入社員で535点、中途社員で560~575点、海外部門に勤務する社員に対しては690点でした。(調査期間:2018年11月~2019年2月)

このデータから考えると、転職や就職、昇進などで企業にアピールするには平均から少し抜け出た600点、海外部門を希望するなら700点以上は最低でもクリアしておきたいところです。

数字

TOEIC対策で覚えるべき単語数は限られている

TOEIC対策をするときは、レベルに合わせて出題頻度の高い単語から順に覚えていきましょう。目安は単語帳1冊分(1,000語前後)です。

「新課程の英語教科書コーパスに基づくTOEIC®語彙の特徴と難易度の推定」によると、TOEIC公式問題集で使用されている語彙は試験1回分あたり3,863語(スペルの違う活用形があっても、同じ単語から派生している単語を1語と数える場合)です。

つまり、理論上は4,000語弱の単語が使いこなせればスコア990点も十分狙えます。ただし、毎回出題される単語が同じということはなく、4,000語の中でも毎回出題されるような単語もあれば、たまにしか出題されない単語もあります。

そこで、スコアアップを狙うなら出題頻度の高い単語から覚えていく必要があるというわけです。

「もう覚えたから復習しなくて良いのでは?」と思うような単語に出会うこともありますが、TOEICでは2時間で約12,000語の英語を聞き、読む必要があるため、「この単語、なんだっけ?」と悩んでいる時間はありません。

頻出単語ほど油断は禁物です。見たり聞いたりした瞬間に、その文脈にふさわしい意味が浮かぶようになるまで繰り返し学習しましょう。

TOEICの単語を効率良く覚えるための勉強法とは?単語帳の選び方についてもご紹介

ペンを持ちながら本を読む女性

英単語を覚える方法には「近道」「裏技」は存在しません。日々のコツコツとした積み重ねと地道な努力が語彙力のトレーニングには不可欠です。

ただし、TOEICでは英作文や和訳は出題されないため、高校までの学習のようにスペリングを書き取る必要はありません。

代わりに、リスニングとリーディングの両方を解かなければならないため、単語の発音やアクセント、文脈によって意味が異なる特性などをしっかりと理解する必要があります。

ここでは、そのようなTOEICの特性を踏まえた単語の学習方法や、自分に合う単語帳の選び方についてご紹介します。

TOEICの単語の勉強法について

単語は言語学習の基礎です。単語さえ理解できれば理解できる設問もありますが、逆に言えばどんなに文法の知識があっても、語彙力がなければ設問の理解すら難しくなります。

また、TOEICでは似たような意味を持つ単語がひっかけの選択肢に登場したり、似たような発音を持つ別の単語がリスニング問題の選択肢に混ざっていることが多くあります。

たかが単語と思って学生時代の丸暗記で対策していると思わぬ落とし穴にはまってしまうのです。そうならないためにも、ここでは単語学習のときに守っていただきたい鉄則をご紹介します。

1冊の本を持つ手

必ず毎日学習する

一度見ただけで単語を覚えられるということは絶対にありません。私たちが日本語を読み書きできるようになったのと同じように、英語も何度も同じ単語に触れ、学習することで定着させなければなりません。

「エビングハウスの忘却曲線」の話が有名ですが、人は一度学習した内容でも1日たつとその約7割を思い出せなくなってしまいます。内容を定着させるには、何度も繰り返し学習することによって記憶を定着させ、いつでも思い出せるようにしておく必要があるのです。

勉強に使う単語帳は1冊だけ

「どの単語帳を使ったら良いかわからないから」と複数冊の単語帳に手を出すのは失敗のもとです。複数冊購入しても重複があればコストパフォーマンスが悪いですし、一冊の本を繰り返し学習した方が記憶の定着率も良いためです。

複数冊の単語帳を同時進行して、両方とも完璧に覚えられるのなら良いのですが、大抵の場合は結局どの本も中途半端になってしまいます。まずは自分に合った単語帳を1冊だけ選んで、何回も繰り返し学習してその本に載っている単語を完璧にしましょう。

1冊分を覚えたなら十分スコアアップは狙えますし、自分の苦手な単語がわかって対策も考えやすくなります。2冊目以降の単語帳はその後でも遅くありません。

ノートを見る笑顔の女性

耳で聞いて、できれば声に出す

TOEICで単語の学習をするなら、目で見てスペルを覚えるだけではなく、耳で聞いて、可能なら口に出して覚えることをおすすめします。

TOEICではリスニング・リーディング両方のセクションがあり、リスニングでは「音声になったときにどう聞こえるか」がわからなければ解けないからです。

また、耳から聞く学習は運転や家事で手が離せないときにも継続できるので、スキマ時間を有効活用できるというメリットもあります。さらに、口に出すことによって聞くだけの学習より記憶が定着しやすくなるのです。

単語帳は音声がセットになったものを購入し、CDやダウンロード音声をよく聞いて覚えましょう。

TOEIC対策のための単語帳の選び方

「TOEIC対策をしようと思って書店に行ったのは良いけど、たくさんありすぎて選べない!」という方も多いのではないでしょうか。CD付きの単語帳ともなると2,000円程度することもあり、何冊もトライアンドエラーを繰り返すのも辛いものです。

ここでは、TOEIC対策用の単語帳の選び方のポイントをまとめました。書店に足を運ぶ前には、ぜひこちらを参考にしてください。

1冊の本を持つ手

TOEIC対策に特化した単語帳を選ぶ

TOEICで出題される問題は主に日常生活またはビジネスに関連したものです。出題に関連する単語も、当然ながら日常生活やビジネスに特化したものが中心になってきます。

英語に関する資格試験といえば他に英検やTOEFLなどがありますが、それぞれの試験にはそれぞれ特有の出題傾向があり、別の試験の対策用に作られた単語帳でTOEIC対策をするのは非効率的です。

高校までに習った語彙からも出題されることがありますが、教科書や大学受験の対策テキストはTOEICの出題単語を想定していないため、ハイスコアを狙うには不向きです。

TOEICの対策で単語力を鍛えたいなら、TOEICの対策を目的とした単語帳を選びましょう。

イヤホンとノート

音声付きの単語帳を選ぶ

「単語は目でスペルを覚えるだけでなく、耳で聞いて、口に出して覚えた方が良い」ということは既に書きましたが、当然ながら音声付きの単語帳でなければ耳から学習することはできません。

スキマ時間の有効活用に、リスニング対策にと単語帳をフル活用するためにも、単語帳は音声付きのものを選びましょう。最近では専用のアプリをダウンロードするタイプの単語帳も出てきています。

持ち歩きやすい単語帳を選ぶ

英語力アップの鉄則は習慣化させること、特に基礎となる単語は毎日学習するべきです。しかし、忙しい現代人はなかなか机に向かう時間が取れないものですよね。

それを解消するには、「あらゆるスキマ時間を単語学習にあてる」という方法が最も単純で効果的です

ランチの順番待ち、通勤中の電車など、ふとした時間にさっと単語帳を取り出して勉強することができれば、学習時間の確保に頭を悩ませる必要がなくなります。

いつでも取り出して復習できるように、単語帳は持ち歩きしやすいサイズのものを選びましょう。最近ではkindleなどで読むことができる電子書籍タイプのものや、アプリとしてスマートフォンにダウンロードできるものもあります。

たくさんの本を持つ女性

自分のレベルにあった単語帳を選ぶ

目標スコアをクリアすることも大切ですが、まずは自分の英語力にあった単語帳で学習を始めましょう。

目標に合わせていきなり上級者向けの単語帳を選んでしまうと、それ以前のレベルで習得しておくべき単語も理解できない状態で暗記しなければなりません

英語に慣れてくると例文の前後の文章関係からどんな意味の単語なのか予想したり、例文と関連づけて覚えることもできるようになります。

ただし、これはあくまで自分の今のレベルから目標レベルまでの段階をしっかりと踏んでいるからこそできることです。まずは現状の語彙力を正しく把握し、そのレベルに一番近い単語帳を選んでいきましょう。

単語帳によっては、一冊で初受験から上級レベルまでカバーできるものもありますので、「どれを選んだら良いかわからない」という人は次項で紹介する単語帳を参考にしてみてください。

TOEIC対策におすすめの単語帳6選!レベル別にご紹介

600点を目指す人におすすめの単語帳

文法や語彙の基礎知識があり、話の要点がつかめるのがスコア600点台の受験者の特徴です。頻出の語彙は完全にイメージを飲み込んで即座に理解できるようにしておきましょう。次のスコア目標にもつながりやすくなります。

単語の持つ意味だけでなく微妙なニュアンスも含めて解説している単語帳がおすすめです。

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

単語に関する説明がとにかくシンプルで、例文も短くまとめられているのが特徴です。600点レベル〜990点までを幅広くカバーしています。

本書は既に500点程度のスコアが取れる人に丁度良いレベルなので、「金のフレーズだと難しい」という人は姉妹品『TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ』を試してみましょう。

世界一わかりやすいTOEICテストの英単語

『スタディサプリENGLISH』の講師としても有名な関正生先生が作成した単語帳です。各単語を丸暗記しなくて良いよう、単語の持つイメージを丁寧に解説しています。巻末付録には日本人が苦手な前置詞や動詞の語法なども収録されています。

600点を目指す人向けとして紹介しましたが、初心者から上級者まで使える良書です。

700点を目指す人におすすめの単語帳

700点台の受験者には、文法上の細かいミスが見られるものの、通常会話を完全に理解し、即座に応答できるという特徴があります。

このレベルを目指すには「語彙力不足のせいで問題が解けない」というケースを極力少なくする必要があり、600点台までで覚えられなかった出題頻度の高い単語を完全攻略した上で、出題頻度中程度の単語も覚えていきましょう。

新TOEIC TEST 出る順で学ぶ ボキャブラリー990 ハンディ版

2009年に発売された書籍の小型化版ですが、元の書籍も今なお売れ続けているロングセラー。音声はスマートフォン用のアプリから聞くことができ、スピードを変更することができます。

1単語につきシンプルな例文が一つ、コラムなども収録されていません。「いろいろな情報を一気に詰め込むと混乱する」という人や、「とにかく淡々と覚えたい」という人向けです。

TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター上級編

700点〜900点を目指す人のための単語帳です。600点レベルまでの基本的な単語が身についている人が対象です。

音声ファイルがコンパクトにまとめられており、約100分で1周できます。通勤時間やジョギング中に聴きながら学習するのに適しています。

800点を目指す人におすすめの単語帳

800点の大台を目指すとなると、単語と意味が結びついているだけでなく、文法や構文を理解した上で流暢に英語を操るスキルが求められます。このレベルを目指す人は例文や関連語についても解説が充実している単語帳を選びましょう。

キクタンTOEIC L&Rテスト SCORE800

英語学習教材の老舗であるアルクが出版する「キクタン」シリーズのひとつです。「SCORE800」以外にもスコア500, 600, 990を目指すシリーズがあり、目指すレベルに合わせた単語力を養えます。

見開きで英単語、日本語訳、短いフレーズ例、長めの例文が収録され、1単語ごとの情報量が多いのでやや上級者向けです。ダウンロード音声では、リズムに合わせて英単語、日本語訳、英単語の順で繰り返してくれるほか、例文も収録しています。

kindle版以外にもAmazon Audible版(音声読み上げ)が販売されています。

TOEIC(R)L&Rテスト 本番そのまま プラチナボキャブラリー

初心者から900点超を目指す人まで幅広く使える単語帳です。各単語を本番の出題形式と同じような例文で学習することができます。さらに本番を想定した問題集が無料でダウンロードできるので、単語学習だけでなく「とにかく試験に慣れておきたい」という人にもおすすめです。

見出し語以外にも「押さえておきたい上位語と下位語」など上級者にも嬉しいコラムが役立ちます。

単語の暗記で終わらせない!TOEIC以外でも役立つ勉強法を身につけよう

今回はTOEIC対策に役立つ単語の学習方法と、おすすめの単語帳の選び方についてご紹介しました。

単語はそれ一つで文を構成することはなく、人が書いたり読んだりした中で役立つものです。意味を理解するだけでなく、一緒によく使われる単語やフレーズと結び付けて覚えることができれば、TOEICだけでなく、実際の仕事でも役に立つ知識に発展させることができます。

机に向かうだけでなく、通勤中も、運動中も、あらゆる装置を使えば英語学習のために時間をフル活用することができます。実際に試しながら自分にぴったり合う学習法を探してみてください。









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