【完全版】マルタ留学ガイド|メリット・デメリットから費用まで徹底解説
地中海に浮かぶ国マルタは、近年、留学先として日本人に人気です。最近では、映画『コンフィデンスマンJP英雄編』の舞台にもなり、多くの方から注目を集めています。
公用語はマルタ語と英語で、コバルトブルーの美しい海と歴史的建造物の多い街並みが特徴的。一年を通して過ごしやすい気候であり、比較的安い費用で留学可能な国の一つです。
今回の記事では、そんなマルタ留学について解説します。留学にかかる費用や必要な持ち物、ビザ、コロナ禍における受入れ状況などもご紹介しますので、マルタへの留学を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
まずはマルタの基本情報から
「地中海のへそ」とも呼ばれるマルタ。美しい海に囲まれたマルタは、観光地・留学先としても人気の国です。
まずは、マルタという国の基本情報を確認しておきましょう。
面積 | 316km2 |
人口 | 444,030人 |
治安 | 良い |
気候 | 過ごしやすい |
物価 | 普通~高い |
言語 | マルタ語、英語 |
面積
マルタの面積は、316㎢。
東京23区や淡路島の半分、新潟の佐渡島の半分以下の面積で、一つの国としてはとても小さいです。
人口
マルタの人口は444,030人(2022年)です。
治安
治安は、他国に比べると良いです。
実際にマルタで生活をしてみて、スリの被害などは身近ではまったく聞きませんでした。
しかし、最近スリーマの公園で若い女性が面識のない男に殺害される事件が起こっています。
どこの国でも同じですが、夜遅くや明け方などの暗い時間に出歩くのは控え、警戒心を常に持ち安全に過ごすことが大切です。
気候
マルタは地中海気候ということもあり、比較的暖かく過ごしやすいです。気温は春や秋は20℃前後、夏は25℃~30℃、冬は15℃前後です。
マルタの建物は基本的に石造りであるため、特に冬は室内が寒く感じます。
私は1月に留学していましたが、海に囲まれていることもあり風が強い日が多かったです。風の強い日は海を見ると波が水しぶきをあげていました。住んでいたアパートはエアコンが壊れており管理人がなかなか直してくれなかったため、湯たんぽや電気毛布を使用している学生もいました。現地でも湯たんぽ(ホットウォーターボトル)や電気毛布は売っています。
物価
物価は、日本と同じか高いくらいです。
パンやパスタ、チーズ、ヨーグルトなどは質の良いものが比較的安く手に入ります。野菜や果物は、個人のお店か移動販売のトラックから買った方が安く済みます。
日本の食べ物が恋しくなった時にはアジアンスーパーで日本の食材や調味料、お菓子などを購入することができますが、日本の何倍も高いです。持っていけるものは、日本から持って行くことをおすすめします。
また、マルタには100円ショップがないため、日用品が高く感じます。
ペンや裁縫セット、紙コップなど、日本では100円で買えるのに!と思うものがたくさんありました。外食も安くはありません。そのためか、現地の方は基本的に自炊をしています。
言語
マルタの公用語は、マルタ語と英語です。
マルタのほとんどの人は英語を話すことができますが、これはかつてイギリスの植民地であったため。そのため、マルタの英語はイギリス英語です。
現地のマルタ人は、マルタ語で会話をしている人が多かったように思います。
マルタ留学のメリットは?
マルタに留学するメリットは、以下の通りです。
- 留学費用が安い
- 治安が良い
- 色々な国の人と交流できる
- 観光も楽しめる
- 格安でヨーロッパ旅行に行ける
留学費用が安い
マルタへの留学費用は、アメリカやイギリス、オーストラリアなどに比べて比較的安く済みます。「英語圏かつ安く行ける国」をお探しの方には、とてもおすすめです。
治安が良い
前述したように、マルタは他国に比べて治安の良い国です。
現地の方は皆さんとても親切で優しいですし、マルタの方々は外出したり散歩することが好きなようで、基本的に人通りが多いので安心です。
ただし、殺人事件も起こっています。夜遅くや明け方などの暗い時間に出歩くのは控え、警戒心を常に持ち安全に過ごすことが大切です。
留学中には、スリなどの被害もなく、身近で聞くこともありませんでした。
色々な国の人と交流できる
マルタでは色々な国の人と出会えます。
語学留学の生徒だけでなく、働きに来ている人もいます。観光客も多いので、たくさんの国の人と話すことができますよ。
私が通っていた語学学校にはコロンビアやチリ、スペインなどの南米から来た人が多かったです。また、イタリアやフランス、ベルギーなどのヨーロッパから来た人やアジアでは韓国や中国から来た人もいました。
街で出会ったタクシーの運転手さんはソマリアから来た人で、首都のバレッタから乗ったボートではオランダ人の夫婦と出会いました。
現地の方のことをマルティーズと呼びますが、マルティーズの皆さんはとてもフレンドリーなため、ベンチに座って海を眺めていたりバスを待っていたりすると話しかけてくれることがあります。マルティーズとの交流も、マルタ留学の醍醐味の一つです。
観光も楽しめる
マルタは、観光地としても有名な国です。美しい海と建造物をはじめ様々な観光スポットがあり、留学中には観光も楽しむことができます。ここでは、主要な観光地のみを簡単にご紹介します。
【首都のバレッタ】
首都のバレッタは街全体が世界遺産となっています。1500年代に聖ヨハネ騎士団が築いた城塞都市で、街を歩くと中世の歴史を感じることができます。
おしゃれなレストランやカフェが多く、グルメも楽しめます。博物館や美術館も多いため、マルタの歴史を知るにはバレッタに行くのが良いかもしれません。
【ゴゾ島】
マルタ島のフェリー乗り場からフェリーに乗って行ける、自然が豊かな美しい島です。
ゴゾ大聖堂の隣のチタデルという大要塞からは、ゴゾ島の美しい緑とヴィクトリアの街全体を見渡すことができます。
とても気持ちが良いので、ぜひ天気がいい日に行ってみてください。
ヴィクトリアからバスで20分ほどのところにあるタ・ピーヌ教会は、野原のなかに突如現れ、周りの緑と青空とのコントラストが美しく神聖な雰囲気。昔、教会に訪れた人々の病気を治したことから、奇跡の教会とも言われています。
【旧都イムディーナ】
イムディーナは首都バレッタからバスで1時間ほどのところにある、かつてのマルタの首都です。
静寂の街とも呼ばれ、とても静かに時が流れます。美しい街で、メインゲートを通り歩いていくと聖パウロ大聖堂が見えてきます。
私が訪れた際は風が強く、この大聖堂の鐘が延々と鳴り響いていました。
おすすめは、歴史あるカフェ・フォンタネッラ。マルタ一美味しいと言われるクラシックチョコレートケーキをイムディーナの美しい自然を楽しみながらいただくことができます。
ボリューミーですが飽きのこない優しい甘さで、とても美味しかったです。
【マルサシュロック】
カラフルなボートが可愛らしい港町。日曜日にはサンデーマーケットが開かれ、新鮮な魚やマルタのお土産を買うことができます。
【コミノ島】
青い海が広がるコミノ島。青く透明な海はブルーラグーンと呼ばれています。夏は海水浴場として人気のスポットです。
格安でヨーロッパ旅行に行ける
マルタからは、格安でヨーロッパ各国への旅行が可能です。特に、シェンゲン協定エリア(イタリア、ギリシャ、フランス、スペインなど)の場合は、国境を超える際に入国検査が必要ありません。フライトの料金も安いため、気軽なヨーロッパ旅行が可能です。
実際、私の友人はフランスやスペイン、イタリアへの旅行を楽しんでいました。気軽に週末に行けてしまうので、ヨーロッパ旅行に興味のある方にとってマルタは夢のような留学先かもしれません。
現在はコロナ禍のため行ける国は制限されてしまいますが、ワクチン証明で入国できる国も増えてきています。
マルタ留学のデメリットは?
メリットの多いマルタ留学ですが、デメリットもお伝えします。
時期によって料金が異なる
マルタの語学学校の費用は、時期によって金額が大きく変わります。特に、夏場は値段が高く、寒い時期になると料金が下がります。
国自体が小さい
マルタはとても小さな国ですので、1ヶ月もいると大体の場所をまわることができます。長期滞在となると、少し飽きてしまうかもしれません。
日本からのアクセスが悪い
日本からマルタへの直行便はありません。そのため、渡航する際はドバイやフランスなどを経由する必要があり、どちらの場合も15時間~20時間程度かかってしまいます。
なにかあった際、すぐに日本に戻りにくい国であることは覚えておきましょう。
マルタ留学を成功させるポイントとは?
マルタ留学を成功させるために、以下のポイントを意識することをおすすめします。
外国人の友達をたくさん作る
語学学校では、たくさんの国の人と出会います。
マルタには日本人の留学生が多いですが、日本人だけでなく色々な国の友達を作り、常に英語で会話をすることを心掛けましょう。
会話の中でお互いの国の文化の違いを知ることができ、時に受けるカルチャーショックもとても良い刺激です。
英語を通じて、生まれた国や育った文化が全く異なる人たちと同じ気持ちや感想を共有できる体験は、一生忘れられないものになると思います。
とにかく人と話す
語学学校でも外出先でも、とにかく人と話すことに力を入れましょう。恥ずかしいという気持ちは捨て、友達や先生、お店の人や現地の人など色々な人と話し、英語を使うことが重要です。
留学先の授業は日本の授業とは違い、「個人の意見を言うこと」「他の生徒と意見を交換すること」が重要となるため、思ったことは言葉にする習慣を付けましょう。
また、カフェで店員さんにおすすめを聞いたり、スーパーで同じものを選んでいる現地の人に話しかけたりするのも、英語上達のポイントです。
私は、学校の授業では先生に積極的に質問したり意見を発表することを心がけていました。
体調管理をしっかりする
体調を崩してしまうと大切な留学期間をロスしてしまいます。
せっかく時間とお金を使ってマルタに来たのに、現地で部屋に籠ることになってしまうととても悲しいので、体調管理はしっかり行いましょう。
マルタ留学の口コミ・体験談
続いては、実際にマルタに留学した方の体験談をご紹介します。
—-
【留学の概要】
・社会人留学
・目的:語学留学
・期間:1ヶ月間の短期留学(2022年1月〜)
・滞在形態:ルームシェア(アパートメント)
・マルタ留学を決めた理由:退職のタイミングでずっと行きたい国だったマルタへの留学を決意
・学校:Inlingua Malta
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体験談を読む
私はマルタ留学を勢いで決めて行きました。
いつかマルタに行ってみたいとずっと思っていたのですが仕事を退職するタイミングで今しかないのではないかと思い、誰にも相談せずに申し込みました。
マルタに行って後悔することは何もありませんでした。むしろ、マルタに行ってよかったと心から思っています。
マルタに出発する日、重い荷物を持った私を両親が車で成田空港まで送ってくれました。
コロナ禍で閑散とする国際便のターミナルで一人、不安とワクワクする気持ちとで複雑な感情になったことを覚えています。
チェックインと保安検査、出国手続きを済ませ搭乗を待つ間、ついに心細くなり涙し「自分で決めた留学なのだから、人生一度きりなのだから楽しまなきゃ!
今回の留学ではいろんなことに挑戦して人として成長したい。もうメソメソしないぞ」と日記に書き込みました。
マルタに到着してからは毎日があっという間に過ぎていきました。
同じアパートの人たちとはすっかり仲良くなり、語学学校でもいろんな国の友達ができました。
気づいたらあんなに不安がっていた私が、スペイン人の友人とランチを楽しんだり、韓国人のルームメイトと好きな映画や音楽の話で盛り上がっていました。
マルタ留学での一番の思い出が、私の誕生日です。
たまたま誕生日をマルタで迎えることになり、マルタに来る前は誕生日を一人で過ごすことになるかもしれないなどと考えていたのに当日はたくさんの友人に囲まれて幸せな誕生日を過ごすことができました。
フラットメイトのみんなが料理やケーキを作ってくれて、語学学校の友達はプレゼントや飲み物を持ってお祝いに来てくれました。
このことは一生の忘れられない思い出です。
語学学校の授業では、初めは日本の授業との違いに驚き、先生に聞かれるまでなかなか自分の意見を言えずにいましたが最終的には積極的に自分の意見を述べて他の生徒をディスカッションできるようになりました。
語学学校には10代や20代前半の生徒がたくさんいましたが、皆自分の意見を英語で話すのがすごく上手で驚きました。
私が難しいと感じる議題にもすぐに自分の言葉で意見を述べていて感銘を受けました。常に考える癖がついていて、自分の意見を言うことに慣れているからできることなのではないかと思いました。
日本では先生が話すことをよく聞いて、生徒同士で討論する機会は少なく指名されたら発表するという授業が主流かと思いますが、そこに日本の教育と海外の教育の差を感じました。
留学中は観光も思う存分楽しむことができました。
マルタにはお洒落なカフェが多いのでカフェ巡りをしてお気に入りのお店には何度か通いました。
お気に入りのお店を2つ紹介します。
バレッタにある「Sunday in Scotland」です。このカフェはマルタ空港にもあります。チョコレートが美味しいカフェですがクロワッサンやケーキもあります。ケーキは種類が豊富で見た目も可愛らしいものばかりでした。
もう一つはセントジュリアンにある「La Crema」です。
バルータ湾の前の広場の近くにあります。ここにあるリコッタクロワッサンは絶品です!さくさくのクロワッサンにリコッタクリームがたっぷり入っています。
朝にカプチーノとリコッタクロワッサンをテイクアウトして海辺のベンチで食べるのが大好きでした。
マルタの人々は皆のんびりしていて毎日を楽しんでいるようでした。そして人と人とのつながりを大切にしていると感じました。
晴れた日は皆外に出て綺麗な海を眺めたり散歩をしたり、カフェで友人との会話を楽しんだり。平日の日中の時間帯も公園で寝ていたり、海辺でピクニックをしている人がいて日本にはない光景だと思いました。
私も帰国したらマルタの皆さんのように毎日を人生を楽しんで生きていこうという気持ちになりました。人間として大切なものが何かということもマルタで教わったような気がします。
マルタ短期留学と長期留学の違い
マルタ留学を考えたとき、短期で行くか長期で行くか悩みますよね。
ここでは、短期留学と長期留学の違いについて紹介します。
社会人にもおすすめ!マルタ短期留学の特徴
短期留学の特徴は、安い費用でお試しのような感覚で留学に行ける点にあります。
マルタは小さな国ですので、1ヶ月の短期留学でも十分楽しむことが可能です。ただ、英語学習に関しては、1ヶ月だと物足りなさを感じるかもしれません。
じっくり学びたい方向け!マルタ長期留学の特徴
長期留学だと語学学校でしっかりと英語を学ぶことができることが特徴です。
マルタでワーホリは可能?
ワーキングホリデー(ワーホリ)は、1年間、働いたり学校へ通ったり、もっと言うと何もせずに現地でゆっくり滞在することもできる、とても自由度の高いビザです。
魅力的なビザなので、マルタでもワーホリをしたいと考える人もいると思いますが、残念ながら、マルタではワーホリはできません。
ワーホリはどこの国でもできるわけではなく、日本と協定を結んでいる国のみで可能です。
ワーホリが可能な国については、下記の記事で紹介しています。
マルタ留学でインターンシップはできる?
ワーホリができないマルタですが、それでも現地で働いてみたい人も多いと思います。
マルタでもインターンシップは可能で、現地でインターネットで検索して申し込んだり、友達の紹介などで見つけることができたりもします。
また、一部の語学学校ではインターンシップの手配をしているところもあります。
例えば、Clubclass MaltaやEC Maltaなどです。
各学校については、下記の記事でそれぞれ詳しく解説しています。
マルタではアルバイトは可能?
マルタ留学でアルバイトは可能ですが、下記の条件を満たす必要があります。
- 90日以上滞在し、学生ビザを持っていること
- 週15時間以上の授業を語学学校で受けていること
- アルバイト先と契約が決まっていること
上記の3つが揃っていないとアルバイトをするための許可をもらうことができません。他の国と比べると、マルタはアルバイトをするハードルが高いです。
また、時給もそこまでよくありません。マルタの最低賃金は、18歳以上で1週あたり(40時間あたり)€213.54、時給に換算すると€5.3ほど(約900円)になります。
働ける時間は週20時間と決まっているため、あまり多くのお金をアルバイトで稼ぐことは期待できないでしょう。
(参照:National Minimum Wage|dier.gov.mt)
マルタ留学にかかる費用は?
マルタ留学にかかる費用の目安は、下記の通りです。
期間 | 留学費用の目安 |
---|---|
2週間 | 35〜45万円 |
1ヶ月 | 50~70万円 |
2ヶ月 | 70〜100万円 |
3ヶ月 | 100~130万円 |
6ヶ月(半年) | 150~220万円 |
1年 | 300~500万円 |
上記は、学費、滞在費、航空券代、保険代の合計金額です。2024年時点の料金・レートを使って算出しています。
マルタ留学の費用の内訳や、留学費用を抑える方法については、下記の記事で解説しています。
マルタ留学におすすめの人気都市
続いて、マルタ留学におすすめの人気都市をご紹介します。
セントジュリアン
セントジュリアンはマルタで一番多く語学学校が集まる都市です。
高級ホテルが建ち並び、リゾート滞在の拠点として発展しています。レストランやカフェなども多く、ゆったりと過ごせ、ビーチも歩いてすぐの場所にあります。
夜はクラブやバーやカジノなどで夜遊びも可能。夜も比較的安全な都市ですので、勉強も遊びも満喫したい方におすすめです。
ゴゾ
ゴゾは、首都があるマルタ島とともにマルタを構成する島のひとつで、マルタ島からフェリーで行くことができます。
自然に囲まれて勉強をしたい方や、シュノーケリングやマリンスポーツなどをしたい方におすすめです。
スリーマ
スリーマは、カフェやレストラン、ホテルが数多くあり、ショッピングも楽しめる賑やかなエリア。海岸沿いのプロムナードはリゾート感に溢れ、リラックスした雰囲気です。
ダイビング、スイミング、バーベキューなどのアクティビティを楽しみたい人におすすめです。
グジラ
グジラは、バレッタとイムディーナの中間にある、マルタ大学近辺のエリアです。勉強に向いた閑静な環境で、ショップやレストランなども多いです。
留学都市ゆえ治安が良いというのも特徴で、安全な環境で留学したい方におすすめです。
【留学スタイル別】おすすめの語学学校
マルタには、様々なスタイルで留学が可能です。短期と長期のといった期間だけでなく、自分の留学スタイルや目的に合わせることがポイント。
ここからは、マルタ留学に人気の目的別留学スタイルをご紹介していきます。
語学留学
リゾート感覚で英語を学べる留学先として、ヨーロッパ出身の学生を中心に人気が高いマルタ。留学生の多くは、私立の語学学校で学びます。
マルタの主要語学学校で構成されるFELTOMという教育団体もあり、マルタ教育省にも認定されています。
おすすめの語学学校
IELS(アイイーエルエス)
(スリーマ/ゴゾ)90以上のクラスルームを持つマルタの大規模校。大規模ならではの豊富な施設や多彩なアクティビティが魅力。日本人比率は年間を通して低い。
ビジネス留学
ビジネス留学は、社会人など、ビジネスの現場で英語を使う機会のある方におすすめの留学スタイル。
語学学校ではビジネス英語コースを実施しているところが多数あります。
電話応対、会議での会話、プレゼンテーションや書類の書き方など、「仕事の現場で必要となる英語スキル」に特化したトレーニングが受けられます。
おすすめの語学学校
EC(イーシー)
(セントジュリアン)ビジネス英語コースを実施。受講者のニーズに合わせたカリキュラムが準備される。より集中的に学びたい人のために、ミニグループもある。
シニア留学
シニア留学におすすめの学校は、ESE (European School of English)です。
ESEには「50+」というコースがあります。これは50歳以上の方のみが参加できるコースで、英語レッスンとアクティビティ(課外授業)がセットになっています。
年齢の制約があるため、同じ年代の生徒だけしかおらず、気兼ねなくご留学いただけます。
先生宅ホームステイ
語学教師の家庭に滞在しながら、マンツーマンで語学レッスンを受けるスタイルです。
先生が一人ひとりのペースに合わせ、弱点を克服できるようにカリキュラムを組んでくれるため、短い期間でも効率的な学習が可能。
短い休みしか取れないビジネスマンや、若い世代の多い語学学校での生活になじめるか不安なシニア世代の方に特に人気が高いです。
おすすめの語学学校
Home Language International(ホームランゲージ・インターナショナル)
(マルタ他、世界各地)1979年創立、先生宅ホームステイのシステムを初めて考案、実現した教育機関。マルタのほか、世界30カ国以上で20を超える言語が学べる。
おけいこ留学
語学学習と、各種活動やおけいこレッスンを組み合わせた留学スタイルで、ダイビング・セイリング・ダンス・ホッケー・観光など、その土地の文化や特色を活かしてさまざまに実施されています。
マルタでは、海に囲まれた環境を活かしたウォータースポーツの英語+αを実施しているところが多いです。
おすすめの語学学校
ESE(イーエスイー)
(セントジュリアン)テニス、ダンス&ホッケー、ダイビング、セイリングと英語+αのコースが充実。マルタの大規模語学学校の一つ。オンライン学習サポートあり。
下記の記事でマルタでおすすめの語学学校をまとめていますので、併せてご覧ください。
マルタ留学に必要な準備
ここからは、マルタ留学に必要な準備についてご紹介します。
留学エージェント
語学学校の選別や入学手続きなどを全て自分で行うことも可能ですが、多くの方が留学エージェントを利用しています。
留学エージェントを利用すれば時間や手間を抑えられますし、留学前のカウンセリングや緊急時の対応など、多くのサポートが受けられるため安心です。
各社、無料のカウンセリングを実施していますので、プランが定まっている方もいない方も、まずは相談してみると良いでしょう。
マルタ留学におすすめの人気留学エージェントやその選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ビザ
日本国籍を持っていれば、90日以内の滞在に限りビザの申請は必要ありません。ただし、上限の90日にはシェンゲン協定の加盟国での滞在期間も含まれます。
マルタで90日過ごすだけならば問題ありませんが、留学の際、ついでに他のシェンゲン協定加盟国へ旅行をしようと思っている場合は、注意が必要です。(シェンゲン協定には、ドイツ、フランス、イタリアなど29ヶ国が加盟しています)
また、留学期間が91日以上の場合は、マルタに入国したあとに延長ビザ申請を自分で手続きする必要があります。(語学学校に相談できます。)
マルタに長期滞在するためには、事前に以下のものを準備するようにしてください。
- パスポート全頁のコピー
- パスポート原本
- パスポートサイズの写真(2枚)
- 英語表記の海外保険証のコピー
- 銀行預金の残高証明書
- マルタのATMを利用した証拠のレシート
- 留学後にマルタを出国するためのフライトチケットのコピー
- 宿泊している場所の証明書
- 学校の在学証明書
- 学生証
- 申請書
ビザは申請から発行まで3~4週間程度かかりますので、できるだけ早く申請するようにしましょう。
パスポート
日本のパスポートで渡航可能です。有効期限が切れていないか確認しましょう。
海外保険
マルタでは学生ビザを取得する際に「残りの滞在期間(90日以上留学する場合)をカバーする保険加入証明書」を提出する必要があります。
海外留学保険については、以下の記事で詳しく解説しています。
クレジットカード・デビットカード
マルタではカード払いができるお店が多く、コロナ禍ということもあり現地の人もカードで支払うことが多いようです。
ただし、現金が必要になる場合もあります。マルタの主流な交通手段であるバスに乗る際は、現金で支払うかバス乗車用のカードを作って支払います。クレジットカードを使えるバスもありますが、運転手によってはカード払いを断られることも。
現金とカードは、どちらも用意した方が安心です。
デビットカードはソニー銀行のカードを留学用に作りました。
海外留学におすすめのクレジットカードおよびデビットカードについては、以下の記事を参考にしてください。
予防接種・ワクチン接種
任意ではありますが、受けた方が良いとされる予防接種があります。安全のために、以下の予防接種を検討しておきましょう。
- 破傷風
- B型肝炎
- A型肝炎
- 日本脳炎
- 狂犬病
英語力
マルタは、英語が流暢でなくても安心して留学できる国です。
語学学校はレベルごとにクラスが違うため、英語力に自信のない人も自分に合ったレベルで勉強できます。
奨学金
マルタの学生は、マルタ政府の奨学金や欧州連合(EU)が提供するものなど、さまざまな奨学金を利用することができます。
マルタ政府が提供する奨学金は、教育雇用省(Ministry for Education and Employment)を通じて提供されます。
利用可能な奨学金の一覧は、教育雇用省のホームページにも掲載してありますので、ご確認ください。
マルタ留学に必要な持ち物リスト
マルタへ留学する際に必要な持ち物をリスト形式でまとめました。
ぜひ留学準備にお役立てください。
- パスポート
- 航空券
- 海外留学保険の保険証書
- 残高証明書(学生ビザを申請する場合)
- 携帯電話
- クレジットカード
- 国際キャッシュカード
- 現金
- 筆記用具
- 入学許可書など、学校から届いた書類一式
- SIMカード(現地購入も可能)
- パソコン(任意)
- タブレット端末 (任意)
- 洋服
- タオル
- 水着
- アメニティグッズ
- 日焼け止め
- サングラス
- 帽子
- 通学用のカバン(トートバックなど)
- ドライヤー(ホストファミリーが貸してくれる場合あり)
- 折り畳み傘
- 扇子(夏はあると便利)
- 国際免許証(任意)
- コンセント変換プラグ
- 変圧器
- 延長コード
- モバイルバッテリー
- 常備薬(風邪薬など)
- ホストファミリーへのお土産(任意)
マルタ留学におすすめの留学エージェント
マルタ留学におすすめの留学エージェントは下記の記事で詳しくご紹介しています。
ぜひご覧ください。
マルタ留学はこんな方におすすめ
留学先を決める際はたくさんの国から渡航先を選ばなければならず、どの国が自分に合っているのか悩みますよね。英語圏だけでもたくさんの国があります。
最後に、マルタ留学がどんな方におすすめなのかをご紹介します。
比較的低予算で欧米圏に留学したい方
マルタは欧州の国ですが、留学に必要な費用は他の欧米圏の国々に比べて低予算です。
アジアにはさらに低予算で留学可能な国がありますが、欧米圏の国に低予算で留学したい方は、ぜひマルタ留学を検討してください。
治安の良い国に留学したい方
治安の良い国に安心して留学したい方にも、マルタはおすすめです。日本と同様、事件なども起こりますが、常識的な範囲で気を付けていれば犯罪に巻き込まれるリスクは少ないです。
フレンドリーな方
マルタには、色々な国から人が来ています。明るくフレンドリーにコミュニケーションが取れ、国際交流をしてみたい方にはおすすめです。
ヨーロッパが好きな方
マルタの美しい景色や建造物は、日本では見られません。
マルタには「まさにヨーロッパ」というような素敵な街並みがあり、歴史を感じたい方にぴったりです。
のんびりすることが好きな方
マルタでは、時がゆったりと流れています。マルタの人々も基本的にはマイペースでのんびり屋さんが多いです。
そして、あまり都会を感じる場所が少ないため、海を見てのんびり過ごしたい方におすすめです。自然も多いのでとてもリラックスできます。
まとめ
地中海の小さな国マルタ。英語の勉強だけでなく人生で大切なものは何かを見つけられる場所です。美しい海と建造物に囲まれてのんびり過ごすことができます。
ぜひ、マルタ留学で一生の思い出を作ってください。