社会人が英語を勉強するための3つのポイント
まず、最初に英語の勉強をするために重要な3つのポイントをお話します。
その後で、それぞれの具体的な方法をご紹介します。
目標を明確にする
社会人が英語を勉強するための最初のポイントは、目標を明確にすることです。
「英語をできるようにしたい」といっても、留学用か、ビジネス用か、日常会話用かによって、最適な勉強方法は変わってきます。
目標を明確にしなければ、最適な勉強方法を選ぶことができません。また、目標を明確にすることは、最適な勉強方法を選ぶためだけでなく、勉強のモチベーションを保つためにも重要です。
特に、英語は1日や2日勉強したところで、急激にできるようになるということはありません。継続的に学習を続けなければなりません。
だからこそ、モチベーションの維持というのは大切です。
「英語をできるようにする」というぼんやりとした目標ではなく、例えば、「昇進のために、来年中にTOEICで700点をとる」というような具体的な目標の方が、モチベーションが湧いてくるのではないでしょうか。
目標を明確にすることで、最適な勉強方法を選べるうえに、その勉強を継続できるようになるのです。
勉強時間を確保する
2つめは、勉強時間を確保することです。
英語の勉強において、質と量どちらが大切かといわれれば、もちろん両方大切ではありますが、どちらかといえば量のほうが大切です。
言語学習においては、その言語に触れている時間の長さがとても重要です。いかに英語にたくさん触れるかということが、英語力に直結します。
社会人は、学生と違って勉強だけしていればいいというわけではありません。だからこそ、いかに勉強時間を確保するのかが重要になってきます。
自分に合った学習方法を見つける
3つめは、自分にあった学習方法を見つけることです。
先ほど、量と質ならどちらが大切かという話をしましたが、量を増やすためにも、質をあげるためにも、自分に合った学習方法を見つけることは重要です。
例えば、やる気のわかない勉強方法では、継続が難しくなり、量を増やすことができません。また、TOEICで700点をとりたいと思っている人が、TOEICのリーディングやリスニングの対策をせずに、いつまでも単語や文法ばかりの勉強をしていては効率が悪いです。
目標に適していない勉強方法は、自分に合っていない、質の悪い勉強方法となります。自分に合った勉強方法を見つけることで、やる気を保ちながら、目標に向かって進むことができます。
社会人の英語勉強の目標設定方法
目標はSMARTに
では、まず目標の設定方法を解説します。
目標を設定するときに重要なポイントとして、SMARTというものがあります。
SMARTとは、Specific(具体的に)、Measurable(測定可能な)、Achievable(達成可能な)、Related(関連した)、Time-bound(時間制約がある)のそれぞれの頭文字をとっています。
例えば、「英語をできるようにする」というのは、SMARTでない目標です。一方で、「昇進のために、来年中にTOEICで700点をとる」はSMARTな目標です。具体的に説明すると以下の通りとなります。
SMART
- Specific(具体的に)・・・TOEICで700点
- Measurable(測定可能な)・・・TOEICで700点
- Achievable(達成可能な)
この部分については現在の自分の英語レベルから見て達成かを自身で判断する
- Related(関連した)・・・昇進のために
- Time-bound(時間制約がある)・・・来年中に
「いつか700点とる」という目標では、いつかと言い続けて、いつまでたっても目標は達成できません。
SMARTな目標を設定してみてください。
目標にできる英語試験
測定可能な目標をたてるためには、英語試験の利用が効果的です。有名な英語試験というと、TOEIC・TOEFL・IELTS・英検などがあります。
ビジネス用の英語力を身につけたいのであればTOEICがおすすめです。TOEICは日常会話やビジネスでの英語力を測る試験です。昇進条件としてTOEICの高得点を課す企業もあります。
留学をしたい人は、IELTSかTOEFLがおすすめです。どちらも世界中の大学で、留学用の試験として採用されています。ただ、IELTSの点数しか採用しない、あるいは、TOEFLの点数しか採用しない、という学校もあるので、自身の希望の留学先に合わせてどちらかを選択してください。
日常英会話ができるようになりたい人であれば、TOEICか英検がおすすめです。英検は、中高生でも受けたことがあるような、馴染みあるテストですし、面接もある4技能の試験となっています。
一方で、TOEICは通常はリスニングとリーディングだけですが、開催頻度も多く、受験費用も比較的安く、対策教材も充実しているので、目標としては利用しやすい試験と言えます。
社会人が英語勉強にかける時間の作り方
英語勉強にかける時間の目安
日本人が英語を習得するのに必要な時間は3,000時間といわれています。
これは、アメリカ国務省の機関のFSIが発表している、英語話者が日本語を習得するまでの時間を基にしています。
そのため、日本語話者が英語を習得するまでの時間に完全にはあてはまるわけではありませんが、参考程度にはなるでしょう。
「3,000時間勉強すれば、習得できる」というよりは、最低でも3,000時間は必要と考えてください。
日本人は中高で約1,000時間の勉強をしているので、残り2,000時間程度の勉強が必要となります。仮に大学や、それ以外を含めて500時間の勉強をしていたとしても、残り1,500時間の勉強が必要です。
1,500時間といわれるとイメージがつきにくいかもしれませんが、1日2時間の学習を、1年間欠かさず毎日やったとすると、2時間×365日(1年)=約700時間です。1日2時間を2年間、毎日積み重ねて、やっと1,400時間です。
中高大での学習時間が人によって変わりますが、英語を習得するのにはこれくらいの勉強時間が必要だという感覚を持っておくと良いでしょう。
隙間時間を利用する
毎日の勉強時間を確保するためには、隙間時間を利用することが不可欠です。電車などの移動中、待ち時間など、生活の中に隙間時間はたくさんあります。
リスニングであれば、散歩中や料理中のように、他のことがしづらい時も勉強時間にすることができます。10分の隙間時間も6回で1時間です。
生活を見直してみると隙間時間はいたるところにあります。ぜひ、隙間時間をいかしましょう。
習慣にする
継続して勉強するには、習慣化も不可欠です。習慣にするには、時間と場所を決めるのがおすすめです。
例えば、朝、家を出る前の30分を英語学習の時間と決める。家だと勉強できないようであれば、朝少し早めに家を出て、会社の近くのカフェを利用する手もあります。
朝の30分+電車往復で1時間+隙間時間10分×3で2時間です。こう考えれば2時間の勉強時間の確保もできそうではないでしょうか。朝の30分というのも、初めは早起きが辛いと思いますが、習慣になってしまえば意外と苦もなくできるものです。
習慣にするときに、いきなり30分が辛ければ、「単語10個」から始めるというのも良いです。まずは、確実にできることからやって、徐々に難易度をあげるというのも習慣化のコツです。
社会人の英語勉強方法8選
それでは、ここから英語の勉強方法を8つご紹介します。
どれかが一番良い、というものではありません。それぞれの目的や、時間の使い方に合わせて、自分にあった勉強方法を見つける参考にしてください。
参考書・問題集
まずは、超王道の、参考書・問題集を使った勉強です。
単語帳や文法書、各英語試験の対策問題集などでの勉強は、確実に英語力を鍛えてくれます。
メリット | 教材が豊富、誰しもが慣れている学習方法 |
デメリット | 無料持ち運びづらい、勉強感が強い、音声学習がしづらい |
アプリ
最近では、アプリも非常に充実しています。
スマホさえあればどこでもできるアプリを使いこなすことで、隙間時間を有効に使った英語学習ができます。
メリット | どこでもできる、無料もある、音声学習しやすい、学習管理機能がついている |
デメリット | リーディングなどじっくり考える問題はやりづらい、書き込みができない |
模擬試験のトレーニングは、アプリでも行えます。 スタディサプリENGLISHのTOEICコースには「実践問題集」機能があるので、20回分の模擬試験(全4,000問)を解くことが可能。
間違えやすい問題には関先生による5分程度の動画解説が付いているので、実践的な力が身に付きます。 7日間の無料体験中もすべての機能を試せるので、この機会にぜひチャレンジしてみてください。
英会話スクール
英会話力をつけたければ、英会話スクールに通うのも手です。
実際に英会話をしながら学習することで、実践的な英語力を身につけることができます。決まった時間にまとまった時間勉強するための、良い強制力にもなります。
メリット | リアルな英会話をプロの指導のもとで学べる、反強制的に学習できる |
デメリット | お金がかかる、時間や場所の制約がある |
・画像引用:Berlitz(ベルリッツ)
最大6人の少人数制グループレッスンで、TOEICの基礎をしっかり固められるベルリッツの短期集中オンラインコース。
日本人の専任講師によるきめ細かい指導のおかげで、2ヵ月という短い期間でも確実にスコアアップできると評判です。
コースは英語レベルや目標に合わせて3つの内から選ぶことができます。レッスンは固定スケジュールですが、振り替えもできるので急に予定が変わった場合でも安心ですね。
ベルリッツでは英語コミュニケーションを重視しているため、TOEIC対策にとどまらず、話せる英語につながるレッスンを受けることができます。
また、レッスン以外の時間も学習を継続しやすくなる、自己学習シートと自己分析シートを用いた自習サポートもベルリッツの魅力です。
オンライン英会話
英会話スクールよりも安く、英会話の練習をしたい人におすすめなのがオンライン英会話です。
世界中の人と、Skypeなどのオンラインサービスを利用して、会話しながら学習することができます。お財布にも優しく、時間や場所の制約がないことが魅力です。
メリット | 安い、世界中の人と話せる、時間や場所の制約がない |
デメリット | お講師の質のばらつき、モチベーションの維持 |
・画像引用:Bizmates(ビズメイツ)
ビズメイツは、ビジネス英語に特化した社会人向けのオンライン英会話です。
ビズメイツでは、ビジネス英語とともに、グローバルな環境でビジネスパーソンとして成果を上げるための「ビジネスに必要な5つの素養」を総合的に高められるよう、設計されている英会話教材を使用します。
教材は、1~5段階に分かれているので、初心者でも安心です。あなたのレベルに合わせられるので、レベルアップを実感できます。明確な目標を定めることによって、最短で目標を達成することも可能です。
さらに、講師は、英語の能力だけでなく、ビジネス経験があることも絶対条件となっていますので、ビジネス英語を真に身につけたいという方には、最適です。
英語コーチング
短時間で確実に英語力を伸ばしたい方には、英語コーチングがおすすめです。個々にあわせたカリキュラムに沿って、2〜3ヶ月間集中して学習していきます。
専属コーチやコンサルタントが、スケジュール管理やフォローをしてくれる点が大きな特徴です。
メリット | 2〜3ヶ月の短期集中で英語力が伸ばせる |
デメリット | ほかのサービスと比べるとやや高額 |
・画像引用:ハツオン
ハツオンは、10,000人以上の英語学習をサポートしてきたMeriseが提供する発音専門のオンライン英語コーチングです。
日本人が英語学習で直面する悩み「日本語らしい英語しか話せない」「聞き返されることが多い」「ネイティブスピーカーの英語についていけない」などを、科学的な発音プログラムと専属コーチの徹底的なサポートにより、解消していきます。
期間は2ヶ月で「今すぐ英語力をあげる必要がある」というような方でも、最短で効率的にスキルアップできる仕組みになっています。
プログラム終了後も、トレーナーの指導を継続することや、レッスンのみ継続できるプランも用意されており、2ヶ月で養った英語力を正しいメソッドでさらに定着させ、さらに伸ばすことができます。
最短でスピーキング力をあげたい方におすすめのスクールです。
英語ニュース・ラジオ
英語ニュースを見る、あるいは、聴くことによって、世界のニュースを知りながら、リーディングやリスニングを鍛えることができます。
有名なニュースサイトには、アメリカの『CNNニュース』や、イギリスの『BBCニュース』などがあります。
『The Japan Times alpha』のような、学習者用に設計されたニュースサイトもおすすめです。
メリット | ニュースを知りながら学習できる、リアルな英語を体感できる |
デメリット | 本場のニュースは難易度が高い、和訳がないものもある |
・画像引用:App Store
洋書
洋書を読むことも、楽しく英文読解力を鍛えるのにおすすめの方法です。紙の書籍でもいいですし、『Kindle』のような電子書籍を利用する方法もあります。
『Kindle』の読み上げ機能や、『Audible』のようなオーディオブックを利用すれば、リスニング教材としても使えます。
メリット | 読みたい本を読みながら学習できる |
デメリット | 和訳がない |
・画像引用:Aidible HP
YouTube
YouTubeにも、英語学習に使える動画がたくさんあります。
例えば、『Hapa英会話』のように、英会話の授業のような動画を投稿しているチャンネルもあります。
世界的なプレゼン番組である『TEDトーク』の動画をみることもできます。一流のプレゼンを味わいながら、英語の勉強もできます。
メリット | コンテンツが豊富、楽しく学べる、短めの動画を繰り返し見ることができる |
デメリット | 字幕がないものもある、だらだら見てしまうことがある |
海外ドラマ・映画
最後に海外ドラマや映画です。
『Hulu』『Netflix』『Amazon prime』など、様々な動画配信サイトでは、名作からオリジナルの新作まで様々なドラマや映画を見ることができます。
ドラマや映画であれば、楽しみながら、英語に触れ続けることができます。
メリット | 楽しく学べる |
デメリット | 英語が速い、内容を楽しみすぎて英語勉強になりづらい |
社会人におすすめの分野別勉強方法
前述した8つの方法には、得意な分野と不得意な分野があります。単語、文法、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングそれぞれについて、おすすめの勉強方法をご紹介します。
単語
- 単語の勉強に向いている勉強法・・・参考書・問題集、アプリ
特に、アプリはスマホさえあれば手軽にどこでもできるうえに、間違えた問題を繰り返し学習できるような学習管理機能がついているものも多いので、非常におすすめです。
文法
- 文法対策におすすめの勉強法・・・参考書・問題集、アプリ
中高のときに使っていた参考書・問題集があり、使い慣れているのであれば、それを利用するのがおすすめです。
文法も単語と同じく、繰り返し問題を解いて、間違えた問題だけ復習する学習が有効なので、アプリは非常におすすめです。
有料ですが、『動画英文法』という、2,700問の文法問題全てに解説動画がついているアプリもあります。
・画像引用:App Store
リーディング
- リーディング対策におすすめの勉強法・・・参考書・問題集、英語ニュース、洋書
読解用の問題集は、解説も充実しているため勉強はしやすいですが、受験勉強のような味気なさを感じる人もいるでしょう。英語ニュースや洋書も組み合わせると、楽しく知識を得ながら読解をすることができます。
特に最終ゴールが、英語を使いこなせるようになることなのであれば、洋書や英語ニュースといった生きた英語に触れることも重要になります。
リスニング
- リスニング対策におすすめの勉強法・・・アプリ、YouTube、海外ドラマ・映画、英語ラジオ、洋書
リスニングはとにかく、たくさん聴くことが重要です。中高の教育で英語を聴く機会が非常に少ないので、まずは聴く機会を増やすようにしましょう。
より効果的に学習するためには、聴き取れなかった音を確認する必要があります。そのためには、スクリプトがあるものが好ましいです。
移動時間などに、単に聴くようにするだけでも効果はありますが、スクリプトを見ながらの確認や、ディクテーション、シャドーイングなども行うことで、よりリスニング力が向上します。
スピーキング
- スピーキング対策におすすめの勉強法・・・アプリ、英会話スクール、オンライン英会話
日常会話で使うフレーズを練習するアプリなどでフレーズを覚えることで、スムーズに日常会話ができるようになります。
そして、なによりスピーキングができるようになりたいのであれば、実際に英会話スクールやオンライン英会話でスピーキング練習するのが一番です。
照れずに英語が言えるようになるためにも、対面で英語を話す練習は効果的です。
20分で1,000語、1週間で10,000語以上!ほかのアプリの比べて約10倍もアウトプットできる
2023年2月に正式にリリースされたばかりの英会話特化型アプリスピーク(Speak)。「AIの精度が高すぎる!」と早くも話題です。
まるで人と話しているかのようなリアルタイムなコミュニケーションが可能で、スピーキング能力向上には「話す量」が欠かせないというロジックのもと、とにかく大量に話すように設計されているのが特徴。
スピークのスマートレビューでは、「間隔反復」を利用したアルゴリズムで、ユーザーに合った復習レッスンを提供します。
ネイティブスピーカーによって作成された2,000以上ものコンテンツがあるので、飽きずに続けられるのもポイント。
ひとりで手軽にスピーキング力を高めたいとお考えの方におすすめのアプリです。
スピークでは7日間の無料体験を実施中!気になる方は、ぜひ無料体験期間内にしっかりとアプリの使い心地を確認してください。
ライティング
- ライティング対策におすすめの勉強法・・・添削サービス、英会話スクール
ライティングにおすすめなのは、添削サービスや英会話スクールなどで実際に自分で書いた文章を添削してもらうことです。
スピーキングができるようになれば、あとはそれを文字にすればいいだけなので、スピーキングの練習が、ライティングの練習にもなります。
先ほどの8つの方法では紹介しませんでしたが、英語で日記を書くという方法もあります。日記を書く場合は、誰かに添削してもらうことをおすすめします。
忙しい社会人も効果的に勉強して英語力を身につけよう
目標設定の方法、時間確保の方法、そして色々な学習方法をご紹介してきました。
目標や現状によって、最適な勉強方法は変わってきます。いろいろな学習方法を試しつつ、自分が楽しく、かつ、効果的に英語力をつけられるような方法を見つけてみてください。
あとは、それを継続すれば、自ずと英語力はあがってきます。