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IELTSのリーディング試験|スコアアップのためのポイントと対策

IELTS リーディング

IELTSのリーディング試験は文章量が多いのが特徴です。一方で日本人が得点しやすいパートともいわれています。

この記事では、IELTSのリーディング試験の概要とともに、スコアアップのためのポイントと対策をご紹介します。ぜひ学習の参考にしてください。


IELTSのスコアが伸び悩んでいる方、効果的な学習方法がわからないとお悩みの方へ

幅広く対策をしなければいけないIELTSは、独学では思ったように結果が出ないことがあります。IELTSの対策は独学のほかにも、英会話スクールや英語コーチングを利用する方法があります。

講師とともに、独学では強化しにくい、リスニング力を強化することができたり、自分の進捗を講師とともに把握しながら学習を前に進めることができるため、短期間でも大きくスコアアップを狙える可能性があります。

IELTSを受験したことがない方の場合は、盲目的に単語帳や問題集をめくる前に、学習方法や目標設定について、IELTS対策を提供するスクールに相談してみることをおすすめします。

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目次

IELTSのリーディング試験の概要

まずはIELTSのリーディング試験の概要からご説明します。

IELTSのリーディングは、日本人が最もスコアを取りやすいといわれているパートです。

以下の2022年の日本人の国別平均スコアを見ても、リーディングのスコアが最も高いです。

  • リスニング:6.0
  • リーディング:6.1
  • ライティング:5.7
  • スピーキング:5.5

アカデミック/ジェネラル・トレーニングのリーディングの試験概要

IELTSにはアカデミックとジェネラル・トレーニングの2種類があります。

アカデミックは留学や、英語圏で看護師や医師登録申請をしたいなどハイレベルな英語を必要とする職業に就きたい方向けのテスト。留学目的でIELTSを受けたい方はこちらを受けます。

IELTSの受験者の約7割がこのアカデミックを受けているというデータも。やや学術的な内容が出題されます。

一方ジェネラル・トレーニングは、海外移住や英語圏での就職を目指している方向けのテスト。日常生活や仕事に関する内容が出題されます。

リーディング試験の問題はアカデミックとジェネラル・トレーニングとでそれぞれで異なります。

どちらも試験時間は60分。40問が出題されます。

アカデミックの試験概要

アカデミックのリーディング試験では、3つの長文が出されます。それぞれ900~1,000ワード程度。

出題分野は心理学や生物、研究に関する内容など多岐に渡り、実際に使用されている書籍や新聞からの抜粋です。

理系の内容と文系の内容が少なくとも1題ずつ出題されると考えておくと良いでしょう。

ジェネラル・トレーニングの試験概要

ジェネラル・トレーニングも3つの問題が出題されます。

セクション1では英語圏での日常生活に関するものが 6~8文の短い文章で出題されます。ホテルの広告などです。

セクション2は、応募や職場施設など仕事関連をテーマにした短い文章から出題。

セクション3は、一般的なトピックからなる長文が出題されます。

どれも実際使われている広告や本、会社のハンドブックなどからの抜粋です。

リーディングの採点方法とバンドスコア

リーディング試験は40の設問に回答します。選択式や一致式、真/偽/情報なし問題のように問題形式はさまざまですが、正誤問題なので正解するごとに1点可算されます。

バンドスコアは合計点で決まります。

以下の表は、アカデミックとジェネラル・トレーニングでバンドスコアを達成するために必要な点数です。いずれも40点満点中の点数です。

アカデミックジェネラル・トレーニング
バンドスコア4 –15点
バンドスコア515点23点
バンドスコア623点30点
バンドスコア730点34点
バンドスコア835点38点

アカデミックの方がジェネラル・トレーニングよりも少ない正答数で同じバンドスコアを達成できます。

単純にアカデミックの方が難しいというわけではありませんが、アカデミックの方が長文問題が多いため難しいと感じる方が多いようです。

IELTSリーディング試験のスコアアップのポイントと対策

それではIELTSリーディング試験のスコアアップのポイントと対策をご紹介します。

ポイント1|問題形式に慣れる

ハイスコアを取るには、問題形式に慣れることが大切です。

対策|過去問や公式問題集を繰り返し解く

問題形式に慣れるためには、過去問や公式問題集を繰り返し解きましょう。

制限時間60分を測ることも忘れずに。最初は難しいかもしれませんが、何度か解くうちに時短のコツをつかむことができるようになり、60分以内に解けるようになるはずです。

解きっぱなしはNGです。過去問を解いたら必ず間違え直しをし、「何がいけなかったのか」を考えるようにしましょう。

ポイント2|速く読む

リーディング問題は時間との勝負です。60分で3セクション。速く文章を読むことができれば、それだけ多くの時間を設問を考える時間に充てることができます。

英文を日本語に訳すのではなく、英文を英語のまま理解する練習をしましょう。

対策|毎日読む

毎日英文を読むようにしましょう。毎日読んで慣れることで読むスピードは速くなります。

読む文章はIELTSの問題文である必要はありません。自分が興味のある分野の記事や小説でもOK。まずは「楽しみながら」読める文章で練習を始めましょう。

読む時間も決めましょう。10分なら10分。辞書を使わずにどんどんと読みましょう。読むスピードが速くなってくると、どんどん読める量が増えていきます。きっと自信につながるでしょう。

「速く読む」練習ですから、分からない単語はその場で調べずに後でまとめて調べましょう。単語を調べることで語彙力強化にも役立ちます。

単語の意味を理解したうえで再度同じ文章を読んでみると良いでしょう。

対策|レベルに合った文章を読む

リーディングの練習には、70%程度内容が分かる文章を使うと良いとされています。

まずは簡単な文章から読んで、徐々に難しいものにしていきましょう。

ポイント3|要点を掴む

先ほど述べたように、リーディング試験では速く読むことも大切ですが、解答の書かれている場所を特定するなどして、重要な箇所を素早く見つけて要点を掴むことも大切です。

解答と関係のない箇所をじっくり読むのはNG。効率良く解き進めるためにも、要点を把握し、それがどこに書かれているのかを確認しながら読みましょう。

対策|設問から先に読む

まずは設問から先に読みましょう。どの問題も、設問の答えはパッセージの中にあります。

設問の中からキーワードを見つけ、それを念頭においてパッセージを読み進めると良いでしょう。

対策|パラグラフリーディングをする

パラグラフリーディングとは、パッセージを段落ごとに読んでその内容を理解する読解技術です。段落ごとに読むことで、各段落の要点やパッセージ全体の流れを理解することができます。

まず、

  1. パッセージの最初の段落を読んで主題を理解する
  2. 各段落の最初と最後の文章(それぞれ2~3文)を読んで、段落の要点を理解する
  3. パッセージの最後の段落を読んで、結論を理解する

英文では、最初と最後の段落にそのパッセージの主題や論旨、結論が書かれていることが多いです。

パッセージ全体をダラダラ読みするよりは、最初と最後の段落に注目して読む方が効率良く正答を導き出せるでしょう。

設問を先に読んで答えるべき内容やキーワードを確認し、パラグラフリーディングで必要な情報を素早く手に入れる練習を繰り返せば、全文を読まなくても答えが導き出せるようになるでしょう。

対策|スキャニングをする

スキャニングはキーワードをもとに設問の答えが書かれている場所を特定する読解技術のことです。

一見すると難しそうに思えますが、設問を読んでキーワードを確認し、パッセージの中に探しにいくことなので、意識せずともIELTS受験者であればすでに実施しているテクニックと言えるでしょう。

より効率良くスキャニングをするために、問題を解く際は以下の点に注意しましょう。

  1. 設問からキーワードを特定し、そのキーワード又はパラフレーズされているものをパッセージから見つける
  2. 数字や年月日に注意して読む
  3. 人物名や場所など重要と思われる情報を見つける

特に上記「1」に記載したように、設問からキーワードを特定することは大切です。5W1H(What、 When、Who、Where、Why、How)に気を付けて、何が問われているのかを確認します。

設問が「When…?」であれば、年月日や時期が書いてある文章を探します。見つけ出した言葉には下線を引きましょう。

パラグラフリーディング同様、スキャニングも慣れが必要です。何度も練習すれば英文を素早く読んで答えを見つけることができるでしょう。

ポイント4|語彙力を高める

英文を英語で理解することは大切です。またパッセージに知らない単語が出てきても周りの文章から意味を推測することも大切です。

しかし、その単語を知っていればより効率的に文章を理解することができます。

そのためリーディング問題でスコアアップを目指すなら「語彙力」が大切です。

市販の単語帳を使って覚えると良いでしょう。

まずは、単語の「意味」と「音」を覚えましょう。フラッシュカードなどで覚えても、文章で覚えても構いません。

単語を覚えるためには反復練習が必要なので、時間をあけて何度か繰り返して知識の定着を図りましょう。

書籍に限らずアプリでも単語学習できます。色々なアプリが数多くリリースされているので、使いやすいものを選んで効率良く単語学習を行いましょう。

音と意味を覚えたらスペリングを覚えましょう。ライティングのときにも役立ちます。

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基本語1,000と重要語2,500の合計3,500語を収録。初心者から上級者まで幅広いレベルに対応しています。

特に重要語は500語ずつレベル1~5で分類されているので、目標とするバンドスコアに合わせて学習できるのがポイントです。

旺文社リスニングアプリ「英語の友」で音声をダウンロードすることもできます。

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IELTSで必須の英単語3,300語と、英熟語1,100語が収録されているのがこちらの本です。

IELTS試験によく出る形のフレーズと一緒に覚えられる構成となっています。

もちろん、全フレーズを収録した音源は無料ダウンロードが可能。先ほどの「実践IELTS英単語3500」では物足りない方におすすめです。

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単語帳で単語を覚えるのが苦手な方におすすめなのがこちらの本です。文章の中で英単語を学んでいきます。

必須の1,400語に加え、類語3,200語を収録。読んで覚える単語集なので、単語力向上はもちろん、読解力も向上するでしょう。

なお、音声ダウンロードも可能です。

ポイント5|文法を理解する

単語が分かっても文の構造が理解できないと意味が分かりません。特にIELTSのリーディング試験では長い文章が多く見受けられるため、主語が何で述語が何かを見極めづらいことがあります。

そのため、どんな長い文章が出てきても主語と述語をすぐに見つけることができるように、単語学習と並行して文法学習も行いましょう。

文法学習におすすめの本|改訂版 大学入試 肘井学の ゼロから英文法が面白いほどわかる本 音声ダウンロード付

IELTSに特化した文法書ではありませんが、中学・高校の文法が分かりやすくまとまっているのがこちらの本です。文法知識ゼロからでも理解できるように構成されています。

時制や完了形、関係詞や仮定法などが、簡単な説明や全体の見取り図とともに記載されています。これ1冊をやれば、リーディングスコア6.5ぐらいを目指せるでしょう。

文法学習におすすめの本|総合英語Evergreen

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教科書型の本で文法を学びたい方にはこちらがおすすめです。

非常に分厚い本ですがお値段はリーズナブル。IELTSのリーディング問題で分からないところがあれば、これを使って調べると良いでしょう。

IELTSリーディング試験中の心構え

最後にお伝えするのが、IELTSリーディング試験中の心構えです。下記ポイントを念頭に置きながら解いていきましょう。

解答欄はすべて埋めよう

分からない問題があっても、何となくしか分からなくても、解答欄はすべて埋めましょう。選択問題のときなどは、偶然でも正解になることがあります。

分からない問題や苦手な問題に時間をかけないように。勘でも良いので埋めて、他の部分で点数を稼げるようにしましょう。

スペルミスはなくそう

スペルミスには気を付けましょう。たとえ設問を正しく理解できて答えが分かったとしても、スペルミスをしたら正解にはなりません。

特にペーパー受験のときは注意が必要です。(コンピューター受験のときは、本文から単語をコピペできるので、おそらくスペルミスは少ないでしょう。タイプミスに気を付けましょう。

ペーパー受験で語句を書き込む問題は、本文中の言葉をそのまま抜き出しましょう。重要単語に下線を引くなどして一目でわかる工夫をすると良いでしょう。

読めない文字は不正解になってしまいますので注意してください。

ポイントを押さえた勉強法でスコアアップを目指そう

IELTSのリーディング試験は読む量が多く難しい印象を受けがちですが、問題傾向を把握し、しっかりと練習をすれば短時間に効率良く問題を解くことができます。

一方で、一朝一夕にはリーディングスキルを上げることは難しいので、毎日コツコツと練習しましょう。

ぜひこの記事を参考にして、ポイントを押さえた勉強法でスコアアップを目指しましょう。

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