ついに自分もビジネス英語を勉強しなくてはいけなくなってしまった。純日本企業に勤めている自分には関係ないと思っていたのに「会社が海外展開することに」「地味に海外出張が増えてきた」など、昨今さらにビジネス英語の必要性が増しています。
英語初心者の方がビジネス英語を学ぶ際は、まずは中学英語から始め、英語の基礎を築いたうえで、一般的なビジネス英語を学び、最後に専門用語の習得に取り組む方法が、最短で結果を出すベストな近道です。
本記事では、これらの具体的な学習の進め方やポイントについて、解説していきます。記事を読めばビジネス英語の勉強方法が分かります。
- ビジネス英語をこれから勉強したい初心者の方
- ビジネス英語のおすすめの勉強方法を知りたい
- ビジネス英語を学びたいけど、なにからすればよいかわからない
初心者がビジネス英語を勉強する前の準備
本記事を読んでいただいているのは、何かしらの理由でビジネス英語の勉強をしようとしている方だと思います。
ビジネス英語とは、その名の通り「ビジネスで使う英語」ですが、漠然としていて「なにから勉強していいかわからない」という方が多いでしょう。
実は1番大事なのは勉強を始める前の準備です。準備をせずに漫然と勉強を始めてしまうと挫折の原因になります。
そこで、まずはビジネス英語の勉強を始める前の準備について3つのポイントを解説します。
まずは自分のビジネス英語の力を確認する
勉強を始めるに当たり、まずは自分の立ち位置を確認してください。
スタートラインがわからないと次に解説する「具体的な目標を立てる」ことや「スケジュールを組む」ということが難しいためです。
スキルチェックのために何かしらの英語の試験を受けるのも良いですが、手軽で素早いチェック方法として、まず以下のことを自分に問いかけてみましょう。
英語力を簡単チェック!
- 英語を片言でも話せるのか
- どのくらいの単語を知っているか
- 英字新聞を読める程度か
- 映画を字幕なしでも観られるか
具体的な目標を立てる
自分の英語力を確認したところで、次に具体的な目標を立ててください。目標をしっかりと立てることが英語を継続して勉強するコツの1つです。
「英語で交渉できるようになりたい」「会議で自分の意見がいえるくらいには勉強しよう」や、「英語でプレゼンテーションできるようになる」など、可能な限り具体的な目標にしましょう。
達成までのスケジュールを組む
事前準備の最後はスケジュールを組むことです。他の準備と同じですが、スケジュールを適当にしてしまうと、どうしても勉強に身が入らなくなってしまう人が多いです。
例えば「今日はちょっと疲れたからいいか」「金曜日の夜はしょうがない」など、英語の勉強をしない理由を探して、やらないことが常態化してしまうのです。
自分のスタートラインを把握して、目標を設定、そしてスケジュールに落とし込むことで日々、何をやらなければいけないかがはっきりとします。
ちょっと厳しく感じるかもしれませんが、3つのポイントをしっかりと決めておくことで、英語の勉強を挫折する確率を大幅に減らせます。
簡単で構いませんので、普段持ち歩いている手帳やノート、スマホのメモなどに書き出してみましょう。
ビジネス英語を勉強する3STEP
準備が整ったらビジネス英語の勉強を始めましょう。ここでは、ビジネス英語を勉強する3ステップをご紹介します。
自分のレベルに応じて、最初の「英語の基礎」はスキップするなど調整してみてください。
英語の基礎を勉強する
英語の基礎ができていないと感じる人は、ビジネスで使う英語にいきなり取り組むのではなく基礎をしっかりと固めましょう。基本的な英語力が無い状態でビジネス英語を学ぶと、かえって遠回りになります。
「ビジネスで使える便利なフレーズ」や「すぐ使える英語」など、参考になる情報は世の中にたくさん出回っていますが、そういった勉強法は一時的な暗記のテクニックにしか過ぎず、応用が効かない場合がほとんどです。
最終的にビジネス英語で交渉をするなど、相手と深くコミュニケーションをとることを目標としているのであれば、目先のテクニックは程々にして、英語の基礎に重点を置いて勉強を進めましょう。
一般的なビジネス英語を勉強する
英語の基礎を築いたら、次に一般的なビジネス英語の勉強を始めましょう。
ビジネス英語といっても、しっかりと定義があるわけではないですが、友人とのフランクな会話などと違い、ビジネスシーンで使う英語には適切な表現や方法があります。
- メールを書くときのマナー
- プレゼンテーションの仕方
- 会議で意見を主張する方法
このような実際に起こるビジネスシーンを意識して、インプットを進めると良いでしょう。
使う単語は難しくなりますが、その他は基礎的な英語力がついていれば、それをもとに応用していくだけなので、それほど苦労はしないでしょう。
自分がいる業界特有の英語を勉強する
一般的なビジネス英語を勉強をしたら、最後に自分が実際に使う場面を想定した専門的な業界用語などの勉強をしましょう。
特に専門業界特有の英単語や独特の言い回しなどは、一般的なビジネス英語の書籍などでは学ぶことが難しいです。
食品業界、化学品業界、あるいは航空業界などで使う専門的な単語や言い回しは、ひとつひとつ自分で調べながらコツコツと習得するしかありません。
ですが、ある程度の英語力を身につけられていれば、専門用語の言い方が分からない場合も、それを英語で説明することもできるので、焦らず使える用語の数を増やしていくと良いでしょう。
ビジネス英語初心者におすすめの勉強方法5選
次に具体的にビジネス英語を学ぶのにおすすめの勉強方法を5つご紹介します。
- 中学校時代の英語教科書を徹底的に勉強する
- 日報をつけて英語に翻訳する
- ビジネス関連の英語ドラマや洋画を何度も観る
- 英語ニュースを類語辞典を使って読む
- ビジネス英会話が勉強できるオンラインスクールに入る
一つひとつ解説していきます。
中学英語を徹底的に勉強する
基礎的な英語力に自身がない人は、中学英語から始めるのがオススメです。
中学生の教科書では文部科学省の旧学習指導要領によると2010年代までは単語が約1,000~1,200語使われています。(2020年代以降は増えて1,600~1,800語となっています)
これだけの単語数を覚えれば日常生活で使う英語としては十分です。その他の文法なども含めて、中学生の教科書を徹底的に勉強すれば英語の基礎は問題ないレベルになります。
英語ニュースを類語辞典を使って読む
英語の基礎力がある人は、類語辞典を使って英語ニュースを読むのも効果的な勉強方法です。英語は同じ単語や表現を繰り返すのを嫌う言語です。
なので英字新聞などでわからない単語を類語辞典で調べると、結構な確率で同じ意味の言葉が姿を変えて使われているだけのケースがあります。
また類語辞典を使って調べることで一気にボキャブラリーも増えます。英和辞典ではなく、類語辞典で調べる癖をつけましょう。
ビジネス関連の英語ドラマや洋画を何度も観る
ビジネス関連の英語ドラマや洋画を繰り返し観るのも効果的な勉強方法です。1回ではなく何回も観ることで聞き取れなかった部分が聞こえるようになったり、フレーズを覚えたりすることが可能なためです。
あなたにとって、つまらないドラマや映画を何度も観るのは苦痛だと思います。自分が楽しめる映画を選ぶと良いでしょう。
仕事の日報を英語に翻訳する
英語で日記を書くことが効果的なケースもありますが、ビジネス英語を身につけたい場合には、見込める効果は低いと言えます。
自分の限られた英語力だけで、いきなり英文の日記を書こうとすると幼稚でビジネスに使えないフレーズや単語であふれたものになるからです。
そこでおすすめなのが、日本語で書いた仕事の日報などを辞書を使って英語に翻訳することです。そうすると自然とあなたがビジネス上使う、本当に必要な単語やフレーズが身につくようになります。
1年も積み重ねれば、ビジネス上、必要な英単語、フレーズなど全て網羅したものになるはずです
翻訳した英文の日報は、あなたオリジナルの最高の教材になるでしょう。
ビジネスコースのある英会話に入会する
ビジネスコースのある英会話スクールに入るのもおすすめです。
今までご紹介してきた勉強方法である程度英語力を身につけてからスクールに入ることで、より効果を実感できるでしょう。
特に日報を英語に翻訳するのは、辞書などを使ったとしても自分では限界があります。
そこでスクールに日報を持参して、講師にどんな言い回しがあるのかなどを聞いて、日報に追加していくと、あなたがすぐに使える生きたフレーズなどを学べるでしょう。
その場にあった自然な英語表現は、シチュエーションによっても異なるので、辞書やネットだけでは最適な解にたどり着きにくいです。
英会話スクールはオンラインの場合、料金も比較的抑えられますし、忙しいビジネスパーソンでも自宅などから気軽にレッスンが受けられるので、非常におすすめです。
ベルリッツ
・画像引用:Berlitz(ベルリッツ)
最大6人の少人数制グループレッスンで、TOEICの基礎をしっかり固められるベルリッツの短期集中オンラインコース。
日本人の専任講師によるきめ細かい指導のおかげで、2ヵ月という短い期間でも確実にスコアアップできると評判です。
コースは英語レベルや目標に合わせて3つの内から選ぶことができます。レッスンは固定スケジュールですが、振り替えもできるので急に予定が変わった場合でも安心ですね。
ベルリッツでは英語コミュニケーションを重視しているため、TOEIC対策にとどまらず、話せる英語につながるレッスンを受けることができます。
また、レッスン以外の時間も学習を継続しやすくなる、自己学習シートと自己分析シートを用いた自習サポートもベルリッツの魅力です。
ビズメイツ
・画像引用:Bizmates
Bizmates(ビズメイツ)は、ビジネス英会話に特化したオンライン英会話です。
外国人講師による英会話レッスンと専任の日本人コンサルタントの学習フォローで効率的に上達を目指します。レッスンは毎日可能、月4回のコンサルティング・チャットで学習をサポートします。
また、受講生コミュニティ機能を用意。チャットで質問や相談ができるため、初心者の方でも相談しやすい環境が整っています。受講生同士で交流することでモチベーションをアップすることもできます。参加は任意ですが、受講生に大変人気のシステムです。
スクール名 | Bizmates(ビズメイツ) |
受講期間 | 1ヶ月~ |
コース | Bizmates Coaching |
料金 | 月額34,650円(コーチング+オンライン英会話毎日25分) |
入会金 | 0円 |
受講方法 | オンライン |
返金保証 | なし |
無料体験 | なし |
※価格は税込
ビジネス英語で大事なこと
いよいよビジネス英語の理解が進んだところで、実際の会話シーンにおける大事なことについてもお伝えしたいと思います。
以下の3つの点を意識することで、より相手に働きかけることができる「伝わる英語」へと変わっていきます。
- はっきりと自分の意見を伝える
- 前向きな発言を心がける
- 恥ずかしがらずに覚えているフレーズを使う
詳しく解説します。
はっきりと自分の意見を伝える
英語圏は日本とは異なり「察する」という文化がほとんどありません。なので「言わなくてもわかるだろう」という意識は、コミュニケーションのズレを生み、やがて信頼関係へも影響してきます。
例えば、断りきれずに「検討します」という表現を日本ではよく使います。しかし、アメリカ人にとって「consider」とは「熟考する」「真剣に考えて返答する」という意味で、曖昧な意味は含みません。
断る場合はしっかりと「No」と伝えることが大事です。外国人を相手にする際は”はっきりと言わない方が失礼になる”いうことを意識しましょう。
前向きな発言を心がける
日本人は謙遜をするので、それをそのまま英語でも使ってしまう傾向があります。ただ、謙遜しているつもりで言ったフレーズが「後ろ向きな発言」と取られて誤解をされるケースが多々あります。
例えば、以下のような発言は、正確に英語に翻訳できるかどうかは別として、そのまま伝えようとするとネガティブに伝わる可能性が高いです。
- お口汚しに(粗末なものですが)
- うちのバカ社員がすみません
- ちっぽけな会社ですが
英語でコミュニケーションを取る際は、ネガティブな表現は避け、前向きな発言を心がけると結果的に良い印象を与えられます。
- 心ばかりですが、ぜひ
- 機会をいただきありがとうございます
- うちの会社の技術は高いです
恥ずかしがらずに覚えているフレーズを使う
自分の英語力や発音に自信がないために、恥ずかしがって話さない日本人は非常に多いですがもったいないです。
実際のところ英語は運動のように練習をすることで上達するものです。恥ずかしがって黙っていては、上達する機会を逃していると言っても過言ではありません。
英語圏では「自分の意見を持たない」「発言をしない」ことの方が恥ずかしいことと考えます。
どの国にも訛りはあります。例えばインドの英語は舌を巻くような発音で、初めて耳にすると正直いって聞き取りにくいですが、彼らはそんなことは気にせず自信をもってどうどうと発言します。
その結果コミュニケーションの量は増え、得られる情報量も多くなります。
日本人にそもそもネイティブ並みの発音は期待されていません。恥ずかしいと思っているのは自分だけなので、気にせずに知っている単語やフレーズを使って会話を楽しみましょう。
初心者がビジネス英語を身につけたいなら、まずは中学英語を勉強しよう
「ビジネスで英語を使う」となると、まず始めにビジネス英語の入門書を手に取りたくなる気持ちは分かります。
英語の基礎力があればそれで問題ありませんが、初心者がその方法で勉強をするとかえって遠回りになります。
ビジネスで使うとはいえ、中学生で学ぶ英語を完璧に使いこなせれば、外国人とコミュのケーションを取るには十分です。その後にビジネス特有の言い回しや英単語を習得していけばいいだけです。
もし英語初心者のあなたが、ある日突然ビジネス英語の必要性に迫られたら、まずは中学生の英語を学びなおしてみてください。
それがビジネス英語をマスターする最短ルートと言えるでしょう。
・画像引用:スタディサプリ ビジネス英語コース
リクルートが提供するオンライン英語学習アプリです。このアプリは「忙しいビジネスパーソン」向けに開発されており、1回1分の動画レッスンでビジネスシーンにおけるキーフレーズを学習できるのが特徴です。
動画レッスンで学習した内容は、ネイティブ講師とのオンライン英会話で実践することができ、効率的に英語力を高めることができます。
忙しい中で最短で実用レベルのビジネス英語を身に着けたいという方におすすめです。