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英語圏の大学に留学するとき、語学力の判定基準に使われるテストがTOEFLです。「読む・聴く・書く・話す」の4技能を総合的に測定します。特にスピーキングテストは日本人には馴染みがなく、「一体何から対策を始めたらいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか? 本記事ではそんな方のために、TOEFLのスピーキング試験の構成や評価基準、試験本番に向けた対策法をお伝えします。

TOEFLスピーキング対策の前に!試験の構成を知ろう

スピーキング対策に臨む前に、まずはスピーキング試験の概要を知っておきましょう。

TOEFLのスピーキングセクションのテスト時間は全部で17分間とTOEFLのテストの中で最も短くなっています。スピーキングテストの方式は2019年8月から大幅に改定され、2020年6月末時点では次の2種類の問題で構成されています。

toeflのブロック

Independent task

最初に問われるのはIndependent task(独立型問題)で、この形式の問題は1問だけです。

Independent taskでは、表示される問題文のスクリプトを読んで自分の意見を回答します。日常生活や学校内外での過ごし方など、学生にとって身近な話題について問われることが多いです。

採点では主張だけでなく、どんな理由や根拠を持って主張しているのかも問われています。

出題数 1問
回答準備時間 15秒
回答時間 45秒

Integrated task

Integrated task(複合型問題)は3問あり、スピーキングだけでなくリスニングやリーディングなど複数の要素を組み合わせた問題で、二つのパターンがあります。

テストとメガネとペン

パターン1:文書と会話・講義を聞いて要約するパターン

あるトピックに関するパッセージを読んだ後、続けて同じ話題に関する会話または短い講義を聞きます。読んだ英文と聞き取った情報の要点をつかみ、比較しながら話す高度なテクニックが必要です。

出題数 2問
回答準備時間 30秒
回答時間 60秒

パターン2:会話を聞いて要約するパターン

ある分野に関する講義を聞いて、その内容を要約して話す形式の問題です。パターン1にも言えることですが、講義だから専門知識が必要というわけではなく、回答に必要な情報は全て放送される英文の中にあります。

出題数 1問
回答準備時間 20秒
回答時間 60秒

TOEFLスピーキングでは話す力以外も問われる!幅広い対策が必要

スピーキングテストを攻略するには、話す力だけでなく実際の学生生活でのシチュエーションを想定した「読んだり、聞いたりしながら自分の意見を考えて話す」力が必要です。英語力以外に、アカデミックな思考力も鍛える必要があります。

対策として問題演習をするときは、「理論の展開に飛躍がないか」「主張の違いに注目して、わかりやすく要約ができているか」など、スピーチ内容にも気を配りましょう。

toeflについて

リーディング・リスニングスキル

Integrated taskは、読んだり聞き取った内容について情報を比較したり、組み合わせたりして回答する設問です。限られた時間内で英文を正確に読み取り、話者の意見を聞き取りながら情報を整理する力が必要になります。

Integrated taskで表示される英文や会話はそれほど長いものではないので、落ち着いて確実に要点を掴みましょう。

論理的思考力

論理的思考力は特にIndependent taskで重要です。自分の主張とその理由を説明するときに理論が飛躍しないよう気を付けなければなりません。

トピックに対して立場を選んだら、即座に「その立場を選んだ理由」「別の立場を選ばなかった理由」「具体的な体験やさらなる根拠」に思考を巡らせられるよう、筋道立てて話す訓練が重要です。

話題の豊富さ

TOEFLのスピーキングでは短い準備時間のうちに説明の大筋や要約を組み立てる必要があります。短い時間でそうした思考を巡らすには、普段から様々な話題に触れ、意見を発表するための語彙を収集して使えるようにしておかなければなりません。

普段から様々な話題に触れ、様々な人の意見やその根拠について説明した文章を読みましょう。

TOEFLスピーキングの4つの評価基準を分析!対策に役立てよう

スピーキングセクションには4つの評価基準があり、それぞれ0~4点の5段階で評価されます。「どうすれば一番良い評価がもらえるか」を知れば、それに応じて対策や準備もしやすくなりますよね。

ここでは、TOEFL公式サイトの情報を元に、スピーキングテストが実際にどのような評価基準で採点されるかをご紹介します。

TOEFL公式サイトでは“スピーキングセクションの採点基準”を公開しています。また、同じく公式サイトでは“満点を取得するためのコツを解説した動画”も見ることができるので、本記事とあわせて参考にしてください。

英語を話す男性

回答の適切さ

設問で要求されていることを理解し、きちんと設問に沿った回答ができているかどうかが評価されます。表現中にミスがないか、話の展開が理論に裏打ちされ、わかりやすいかどうかも評価の対象です。

話し方

流暢かつ明瞭な発話ができるかも重要な採点基準です。話すスピードや抑揚が自然で聞き取りやすいか、アクセントや発音も審査されます。

TOEFLのスピーキングテストでは、マイクに録音したものをAIと人間の両方が採点するので、「聞き取れなかったところは察してくれるだろう」という甘えは通じません。

実際に生身の人と会話するときよりも意識して明瞭に話しましょう。

ItsとIt's

言語力

文法や語彙の運用に問題がないかどうか、それらの知識を効果的に使えているかどうかが問われます。文法に多少の問題があったとしても、話全体の意味がわからなくなるほどでなければそれほど問題ではありません。

重要なことは言いたいことを正しく伝えることで、文法や語彙はその手段です。知らず知らずのうちに間違った英語を喋るクセがついてしまっていることも多いので、一度自分の話す英語を録音してみることをおすすめします。

論理の展開

主張と根拠が明確に関連付けられ、わかりやすく説明されていることが求められます。また、与えられた情報を正しく関連付けて活用することも重要です。

設問の意図を理解した上で、主張や要約をわかりやすく組み立てる力が試されます。

TOEFLスピーキング対策を始めよう

TOEFLスピーキングセクションの概要と評価基準を理解したら、いよいよ対策を始めましょう。時間制限や理論の組み立てなどに注意して、とにかく本番を想定した練習をこなすことが大切です。

勉強に役立つ参考書やアプリ、オンライン英会話もご紹介します。

スマホのタイマー

【対策法1】 制限時間を意識して端的にまとめるクセをつける

TOEFLのスピーキングでは回答に制限時間が設定されています。時間をオーバーしたスピーチは録音されず、評価の対象にすらならないため、時間管理の意識が重要です

話すペースが不自然でないことも重要視されるため、早口にならなくても時間いっぱいまで回答できるように、時間配分を意識して簡潔に意見をまとめる練習をしましょう。そのためにも、日頃から様々なトピックに触れたり、日常生活に関する英語の語彙を収集したりして準備しておきましょう

具体的な対策方法の例
  • 英語で書かれた記事をインターネットで検索し、自分の意見を説明する練習をする
  • 今日あったことや明日の予定などを英語で要約する

時間の管理・問題演習に役立つアプリ

  • BTimer(iphone専用アプリ)

iBTimer アプリ
・画像引用:App Store

『BTimer』を使えば、回答時間をタイマーで測りながら録音ができます。80問分の問題演習もついているので、練習を始めるのに最適です。

【対策法2】 回答を組み立てるパターンを覚える

スピーキングセクションでは、聞き手にとってわかりやすい話の展開をすることが求められます。与えられた情報について順序立てて論理的に説明する練習をしましょう。

例えばIndependent taskなら、自分の立場を主張した後にその理由(なぜその立場を選んだか、または別の立場を選ばなかったか)と根拠を2点も述べれば、45秒間の回答時間を最大限に使ってスピーチができます。

重要なのは「いかに素早く、理論的な説明ができるか」です。

対策に役立つ参考書

  • TOEFL iBT® TEST スピーキングのエッセンス

教材開発の老舗・Z会出版が発行している参考書です。TOEFLハイスコアラーたちの思考回路を、わかりやすいマインドマップにした図式で解説しています。

回答を準備するまでの思考パターンを習得できる1冊です。

【対策法3】 テンプレート表現を覚える

意見を順序立てて説明し、状況を説明するときに使えるお決まりの表現を覚えておきましょう。話の展開の形を覚えておくことであらゆるトピックに応用ができます

  • (結論を述べる)I agree / disagree …, I prefer ~ to …, I think …など
  • (理由を述べる)I have two reasons for this. First, ……
  • (理由の後でさらに情報を追加) because…, for example…

必ずしも格式ばった表現を使う必要はなく、あくまで会話として自然な内容になっていれば大きく減点はされません。しかし、お決まりの表現ができたからといって、必ずしも高得点が約束されるわけでもありません。

重要なのは、その後に続く英文の内容と語学力なので、テンプレート表現はあくまで「ちょっとしたお助け」程度に考えておきましょう。

対策に役立つ参考書

  • TOEFL iBTテスト必修フレーズ100-スピーキング・ライティング攻略のための

主張の説明、理由や反証のあげ方など、様々なシチュエーションでのスピーキングに役立つフレーズが100種紹介されています。ライティング対策にも利用できる1冊です。

【対策法4】 自分の話す英語を録音して確認する

自分の話す英語は必ず録音して、スピードやイントネーション、発音が不自然ではないかチェックしておきましょう。誰かにフィードバックをもらえると理想的です。

試験直前など、誰かにフィードバックを頼む余裕がない場合は、自分で音声の録音を聞いて文法や語彙のミス、論理の飛躍がないかを見直すだけでも対策になります。

予算や準備期間に余裕がある人はオンライン英会話を利用するのもおすすめです。

TOEFL対策のできるオンライン英会話

  • DMM英会話
  • DMM英会話
    ・画像引用:DMM英会話 HP

    TOEFL対策専用の教材があります。授業料も割安(月額税込6,480円〜)ですが、講師がTOEFLのエキスパートとは限らないので予約時には要注意です。

  • Mytutor
  • マイチューター オンライン英会話
    ・画像引用:Mytutor HP

    TOEFLスピーキング対策に特化した専用講座があります。全くの初受験者から上級者まで幅広く受け入れ体制が整っており、全40回のコースから全100回のプランまであります。

  • EF ENGLISH LIVE
  • EF_English_Live オンライン英会話
    ・画像引用:EF ENGLISH LIVE HP

    TOEFLスピーキング対策に特化した専用講座があります。入会金や教材費などの追加料金が不要で、料金体系がわかりやすいところが嬉しい点です。

TOEFLスピーキングセクションは総合的な対策が必須!

この記事ではTOEFLスピーキングセクションの対策法について説明しました。

TOEFLのスピーキングテストは単なる語学力だけでなく、短時間のうちにスピーチの内容を脳内で組み立て、誰にでもわかりやすく説明する思考力も問われるテストです。

語彙力をつけたり、話す練習をしたりするだけでなく、実際に学問の場で発言したり、講義を聞いてレポートを提出したりするのに必要な総合的な能力が試されます。それだけに、ハイスコアを狙うには入念な事前準備が必要です。

本記事で紹介した書籍やアプリ・学習方法を参考に、試験前の準備期間を悔いのないように過ごし、志望校への切符を手に入れましょう!









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