【英語×IT大国】インド留学のメリット、費用、ビザを徹底解説
異文化を体験しながら英語を学びたい方に人気のインド留学。日本とは全く異なるお国柄なので、留学に興味はあっても尻込みしている方もいるのではないでしょうか?そんな方のために、インド留学を検討するにあたって知っておきたい基本情報や、インドならではの注意点を詳しくお伝えしていきます。
インド留学の費用相場
インドは欧米などへの留学に比べると、コストを抑えて英語でスキルを習得できる留学先です。1ヶ月の短期留学は20万円前後が目安です。
語学、プログラミングなどのプライベートスクールでの受講 | 5〜25万円/月 |
大学、大学院の学費 | 30〜100万円/年 |
滞在費 | 3〜10万/月 |
渡航費 | 10万円前後/片道 |
海外保険料 | 1〜3万円/月 |
ビザ申請費用 | 数千円 |
インド留学のオススメの都市
首都デリー、IT都市バンガロールの2都市が日本からの留学生が多く人気の都市ですが、そのほかにも魅力的な都市が各地にあります。留学の目的と、希望する学習環境にあわせて、都市を選びましょう。
インドの主な都市
北部 | ・デリー ・グルガオン(ハリヤナ州) ・ガヤ(ビハール州) |
南部 | ・バンガロール(カルナータカ州) ・ハイデラバード(テランガナ州) ・チェンナイ(タミル・ナードゥ州) |
東部 | ・コルカタ(西ベンガル州) |
西部 | ・ムンバイ(マハーラーシュトラ州) ・プネー(マハーラーシュトラ州) |
インド留学の基本情報
首都 | デリー |
言語 | 公用語:ヒンディー語、準公用語:英語、他にもエリアによって主要言語が異なりその数は20以上 |
人口 | 13.8億(2020年) ★2023年には中国を超え世界1位に |
宗教 | ヒンドゥー教(約80%)、イスラム教(約15%)、キリスト教、シーク教、仏教、ジャイナ教 |
通貨 | インドルピー (1ルピー 1.6〜1.7 2023年5月現在) |
時差 | 日本-3時間半(サマータイムはない) |
気候 | ・北インド(首都デリー周辺): 年間の気温は19〜45度を推移。最も暑い時期は6〜7月。最も寒い時期は12〜1月。 ・南インド(バンガロール): 年間の気温は26〜34度を推移。最も暑い時期は4〜5月。年間を通して温暖な気候。 ・インド西海岸(ムンバイ): 年間の気温が30度〜34度を推移。年間を通して暑い気候。 |
大気汚染 | 11月〜2月がピーク。とくにデリーをはじめ北インドは、南インドよりも大気汚染が深刻です。 |
インドってどんな国?気候や文化・物価について
インドの正式名称はインド共和国で、4500年前のインダス文明を起源とした悠久の歴史を誇ります。人口は約13.5億人と中国に次ぐ世界第2位。16世紀以降はイギリスによる植民地化が進められ、19世紀にイギリス領となりましたが、1947年に独立を果たしています。その歴史的背景から、インドは公用語がヒンディー語でありながら英語も準公用語として広く用いられています。
日本の生活様式とは全く異なる
古くからさまざまな民族が流入してきたインドは多民族・多宗教国家ですが、ヒンドゥー教徒が80%以上を占めています。牛は神聖な存在なので、ヒンドゥー教徒は牛肉を食べません。また、インドにはイスラム教徒が13%程度いますが、彼らは不浄とされる豚を口にしませんし、他の宗教ではベジタリアンもいます。
食事の際はスプーンやナイフはあまり使わず、手指を使って食べることが多いというのも特徴的です。左手は不浄とされているため、右手で食べるのが基本です。宗教上、飲酒は好まれませんし、肌が露出する服装も基本的にNGなので、現地の生活様式を尊重したふるまいを心がけましょう。
雨季・乾季・暑季がある
インドの気候は地域差もありますが、基本的に以下の3つの時季に分けることができます。
- 雨季:7〜9月
- 乾季:10〜3月
- 暑季:4〜6月
暑季は気温が40度を超えることもあり、湿度も高いです。肌の露出と直射日光を避けるためにストールなどの羽織ものは必ず用意しましょう。比較的過ごしやすいのは乾季ですが、朝晩は10度以下と冷え込むこともあるのでセーターなどの防寒着が必要です。
物価が安い
インドの通貨はルピーで1ルピー=約1.7円程度です。物価は日本と比べるとかなり安く、街中の定食屋さんや屋台での食事は100円前後で済ませることができます。ただし、洗練された雰囲気のお店やホテルのレストランの料金は日本と同程度です。市バスや地下鉄の料金も数十円と格安なので、生活費はあまりかからないでしょう。
インドに留学するメリットは?
インドを留学先に選ぶと以下のようなメリットが得られます。
異文化体験で視野が広がる
インドでは他の国とはひと味違った異文化体験ができるため、人生観・価値観などの視野を広げることができます。生活様式や価値観の違いにカルチャーショックを受ける人も少なくありませんが、留学生活を通してストレス耐性や問題解決力なども培われるでしょう。また、インドは多くの企業が注目しているほどに経済成長著しい国ですが、インド留学する日本人は少ないため就職活動で有利になる可能性もあります。
留学費用が抑えやすい
インドは物価が安いとお伝えしましたが、欧米と比べると授業料や滞在費もリーズナブルなので留学費用を全体的に抑えられます。「英語を学びたいけど資金不足で欧米留学は難しい」という方でも、インドなら実現できるかもしれません。
インド留学で人気のプログラム(目的)
インド留学で人気のプログラムをご紹介します。
- 語学留学
- ITプログラミング留学
- 大学、大学院進学
- 社会活動ボランティア
- インターンシップ
- その他アクティビティ
語学留学
インドは公用語がヒンディー語、英語は副公用語として学校やビジネスで広く用いられています。特に都市部の中流層以上の家庭が通う私立学校は幼稚園からオールイングリッシュの学習環境で学び始めるため、英語力はネイティブさながらです。
費用を抑えて、英語話者の多い国で学べる学習環境はまさに穴場です。
インドで学べる主な言語
- 英語
- ヒンディー語
- ウルドゥー語
ITプログラミング留学
IT大国として注目を集めるインド。エンジニアの人口も多く、便利なオンラインサービスが次々と生まれ、IT産業はインドの成長を大きく支えています。インドのトップ理系大学の卒業生にはアメリカなどの名だたる企業からのオファーが。オールイングリッシュ×技術力×アウェーな環境で、変化の激しいIT業界を生き抜くスキル、競争力が身につくでしょう。
大学・大学院進学
インドの大学、大学院では、英語環境で専門性を突き詰めていくことができます。インドでは何のプロフェッショナルか?という点を非常に重視する傾向があり、在学中は専攻の課題を次から次へとこなしていくスタイルが一般的です。非常に忙しく、かつ不慣れな生活環境での大学生活になりますが、心身ともに鍛えられることは間違いないでしょう。
社会活動ボランティア
インドは急成長している国で、都市部を中心に生活が豊かになっていく一方、あらゆる要因で貧富の差は広がる一方です。国の経済成長においていかれる人々には衣食住、教育、あらゆるものが十分とは言えない状況が続いています。外部環境が悪化するとすぐに職を、命を失う人々がいます。ボランティア活動では、まずはそういった方々が暮らす地域を訪れ、そこにいる人と対話し、自分のできることを考えるところからスタートしていきます。
インターンシップ
インドのインターンシップでは、インド人スタッフとともに仕事を進めていきます。商習慣やコミュニケーション、仕事の進め方など、日本と異なる部分が多く戸惑うことも多いと思いますが、積極的な言動を意識して取り組むことがプロジェクトを前進させるカギとなります。チャレンジ精神旺盛な方におすすめです。
その他アクティビティ
ヨガやボリウッドダンス、音楽や、絵画、手工芸、カレー作り体験などインドでは、現地ならではの異文化アクティビティが豊富です。語学などのレッスンの合間や、そのためにインドに訪れるのも良いでしょう。
インド留学で人気・おすすめの都市・街は?
インドは都市ごとに魅力がそれぞれで、州をまたげばローカル言語や文化も異なります。
留学生に特に人気がある都市は首都デリー、IT都市として有名なバンガロールです。
北部 | ・デリー ・グルガオン(ハリヤナ州) ・ガヤ(ビハール州) |
南部 | ・バンガロール(カルナータカ州) ・ハイデラバード(テランガナ州) ・チェンナイ(タミル・ナードゥ州) |
東部 | ・コルカタ(西ベンガル州) |
西部 | ・ムンバイ(マハーラーシュトラ州) ・プネー(マハーラーシュトラ州) |
デリー
デリーはインドの首都として政治・経済の中枢を担っています。ムガル帝国などの各王朝の都とされていたこともあり、現在でもその頃のモスクなどの遺構も残されています。ニューデリーは国会議事堂や各官庁が集まった整然とした街並みですが、東部には混沌とした雰囲気のオールドデリーというエリアがあるなど雰囲気のコントラストも楽しめます。
デリーの語学学校、大学
語学学校 | ・ILSC New Delhi ・Langma School of Languages ・British Council Delhi >>デリーの語学学校をもっとみる |
大学・大学院 | ・University of Delhi(公立) ・Jawaharlal Nehru University(公立) ・Jamia Millia Islamia(公立) ・Inidia Institute of Technology Delhi(公立) 他 |
社会活動ボランティア | ・貧困世帯へ教育を提供するNPOでの活動 |
デリー周辺のおすすめ都市
グルガオン、マネサール | 日系企業の進出が多いビジネス都市。 近年開発された都市で整備された街並みで近代的なインドを感じることができる。 |
ノイダ | 首都デリー南東近郊の産業都市。 若年層が多く住んでおり、中心部には多国籍企業のオフィスや本社が軒を連ねる。 ファミリー層向けの巨大テーマパークやモールも充実している。 |
バンガロール
バンガロールはインドのシリコンバレーと呼ばれるほどIT産業が盛んな都市です。インド全土へ展開しているようなITサービスの本社も数多くあります。インドの中でも英語が通じやすく、気候が良く、食生活も充実しているため、日本人にとって非常に過ごしやすい都市です。インドが初めての方にもおすすめです。
バンガロールの学校、大学
語学学校 | ・COSMIC ACADEMY |
ITプログラミングスクール | ・Quick Step Academy |
大学・大学院 | ・Bangalore University(公立) ・Indian Institute of Science(公立) ・India Institute of Management Bangalore(公立) / 大学院〜 ・Christ University(私立) ・JAIN University(私立) 他 |
社会活動ボランティア | ・貧困世帯へ教育を提供するNPOでの活動 |
ハイデラバード
ハイデラバードは国の主要なITハブで、第二のバンガロールと呼ばれるほど、インドのIT都市として急発展しています。インドトップの理系大学IIT(インド工科大学)やIIITなどの名門校もあります。
ITプログラミングスクール | ・360Digima |
大学・大学院 | ・India Institute of Technology Hyderabad(公立) ・International Institute of Information Technology(公立) ・Woxsen University(私立) 他 |
プネー
インドの南西部に位置するプネーは、インドの学術都市として研究の中心地として栄えています。近年のIT産業の発展から、東のシリコンバレーともよばれています。治安が比較的よく、緑が豊かで落ち着いた環境です。
語学学校 | ・ELTIS |
大学・大学院 | ・Savitribai Phule Pune University(公立) 他 |
ムンバイ
ムンバイは首都デリーに続くインド第2の都市です。人口は2,000万人を超える世界的にも巨大な都市圏です。国内随一の商業、娯楽の中心地として発展しており、より大きなビジネスチャンスや比較的高い生活水準を求め、国内各地から多くの人が集まります。
アジア有数の金融センターで、インド準備銀行・ボンベイ証券取引所・インド国立証券取引所などの金融機関が軒を連ねており、インドの金融都市と呼ばれています。
語学学校 | ・Stanford English and Foreign Language Academy |
大学・大学院 | ・University of Mumbai(公立) ・ATLAS SkillTech University(私立) 他 |
チェンナイ
チェンナイは、ベンガル湾に面した海沿いの都市です。人口はインドで5番目に多く、南インドの政治、経済、文化の中心地になっています。国際線の発着の多さ、インド国内第二の貿易港を有していることもあり「南インドの玄関口」と呼ばれています。
語学学校 | ・British Council Chennai |
大学・大学院 | ・ Indian Institute of Technology Madras (公立) 他 |
インド留学で人気・おすすめの学校は?
インド留学でおすすめの学校をご紹介します。
ILSC New Delhi
運営母体はカナダの語学学校で、デリーの中心部に位置しています。地下鉄の駅まで徒歩10分程度と便利な立地です。国際的にも評価の高い語学学校で、質の高い授業が受けられます。
インド留学する際の必要な手続き・注意点は?
インド留学の際に必要な手続きや注意点を確認しましょう。
インド渡航には短期間でもビザが必要
インドの場合は、滞在期間が短くても必ずビザを取得する必要があります。大学などに通う場合は学生ビザ、そのほか語学学校をはじめとするスクールへの通学は、観光ビザでの渡航になります。適切なビザの種類は学校やコースによっても異なるため、留学が決まったら必要なビザの種類を学校に確認しましょう。
英語が話せないインド人も多い
英語は副公用語ですが第一言語ではないため、片言しか英語が話せないというインド人も多くいます。お店の人なども英語が流暢に話せるとは限らないため、ヒンディー語も少し学んでおくと良いかもしれません。
水道水や生ものには要注意
インドは衛生管理が行き届いていないので、水道水や生ものは口にしないほうが良いです。水を飲むときは必ずミネラルウォーターを購入しましょう。歯磨きで口をゆすぐときも水道水は避けたほうが無難です。
インド人はフレンドリーだが商売上手
インド人は親切でフレンドリーですが、商売上手な人も多く、実際より高値で売りつけようとしたりお釣りをごまかしたりすることがあるので要注意です。買い物の際は相場と比べて高すぎないか確認し、おかしいと思ったら買わないようにしましょう。
人間的な成長も期待できるインド留学
インドは英語が準公用語なので、語学留学先としても人気があります。日本とは全く異なる独特な文化や価値観なので戸惑うこともあるかもしれませんが、異文化を体験することで人間としての成長も期待できます。英語を学ぶだけではなく、欧米留学とはひと味違った体験をしたい方は、インド留学を検討してみてはいかがでしょうか。