留学中の就活の始め方はどうすれば良い?|就活スケジュールについて解説
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留学中の就活はどうする?
留学経験は就活でも有利に働くことが多く、将来の仕事のために留学を決める人も少なくありません。確かに留学経験があると就活で有利に働きやすいですが、留学すると就活や卒業時期に影響しやすいため注意が必要です。留学する期間にもよりますが、時期によっては留学中に就活がスタートする場合もあります。
この場合、後々帰国した際に就活に出遅れてしまい、経験が有利になるはずが、スタート地点で不利になってしまうということも少なくありません。留学するなら、就活のスケジュールを頭に入れておかなければならず、留学中にどのように動くかも考える必要があります。留学中は就活をどのように進めるべきか、新卒の就活スケジュールに合わせて考えていきましょう。
留学中の就活の選択肢
留学中の就活をスムーズに進めるためには、まずはどのような選択肢があるのか知っておかなければなりません。留学は数ヶ月単位の短期留学と1年以上の長期留学があります。学歴として書けるのは1年以上の長期留学のみですが、短期留学でもその他の項目で経験としてアピールすることは可能です。短期と長期で選べる選択肢は違うため、まずはこの違いを把握しておかなければなりません。留学中の就活の選択肢は、大きく3つに分けられます。
4年卒業で就職する
留学する=1年余分に学校に通うとイメージする人は多いでしょうが、実は通常通り4年で卒業することも可能です。4年卒業の場合は短期留学が基本となり、比較的早い時期に留学を終わらせるのが基本と考えましょう。長期留学でも4年卒業が可能な場合はありますが、留学先でしっかり単位を取らなければならず、ハードルは高いです。
スケジュールの組み方次第では、そもそも長期留学を選んだ時点で4年卒業できないこともあります。そのため、4年卒業を目指すなら、短期留学を選ぶのが普通と考えましょう。4年で卒業はできるものの、留学している分他の人よりスケジュールはタイトになります。就活の予定も詰め込まなければならないケースが多いため、卒業までの期間忙しくなりやすいことは覚悟しておきましょう。
1年留年して就職する
スケジュールに余裕を持たせたいなら、留学した分1年留年し、翌年からゆっくり就活を開始するという方法もあります。留年を前提にするなら長期留学も可能で、4年卒業を目指す場合より選択肢は広がるでしょう。また、短期留学の場合は留年を考えるのもひとつの方法です。じっくり就活を進めて、納得のいく結果を得たい人にはこのやり方もおすすめです。
留年する場合は、就職が同級生より遅れるだけではなく、半期、あるいは1年分学費がかかる点は覚えておきましょう。就活のスケジュールはゆっくりになるものの、金銭的な負担はどうしても大きくなります。しかし、留学という大義名分があるため、留年によるマイナスイメージは全くなく、むしろ留学経験を積んでいることで就活を有利に進めやすくはあるでしょう。
そのまま海外就職する
留学して海外の生活に慣れたなら、そのまま海外で就職先を決めるという方法もあります。これは短期と長期どちらの留学でも選択可能であり、就職できるかは行動力や実力次第と言えるでしょう。海外就職の場合、選択肢は日系企業に就職するか、現地の企業に就職するかに分けられます。日系企業に就職する場合、企業によっては一時帰国して、日本で選考を受けなければならないケースもあるため注意が必要です。また、海外就職する際には、就労ビザを取得する必要があり、留学を終えた後の生活環境を整える必要があります。留学中に就職先を決められるなら、選考のたびに日本と海外を行ったり来たりする必要はありませんが、やるべきことが多く、ハードルが高いことは理解しておきましょう。
4年卒業を目指す場合の留学中の動き方
できるだけコストをかけず、通常通りのスケジュールで卒業、就職したいなら短期留学がおすすめです。短期留学なら留学経験を積みながらも、同級生と同じスケジュールで就活に取り組むことができます。留学経験がある分、就活でも有利に働きやすく、スムーズに就職を決められる場合もあるでしょう。ただし、留学中に就活が始まっていると、出遅れてしまうことも多いです。出遅れないためには、留学中からしっかり就活のことを考えて動き出しておかなければなりません。
留学開始は遅くても3年秋
留年を前提にするならいつから留学しても構いませんが、4年卒業を目指すなら遅くとも3年の秋には留学を開始しましょう。スケジュールとしては3年の秋から4年の春までで大体3〜4ヶ月程度、長くても半年以内と考えなければなりません。これ以上時期を延ばしたり、留学開始時期を遅らせたりすると、就活のピーク時に海外にいて就活がままならなくなってしまいます。
帰国時には軒並み選考が終わってしまい、本当に就職したい企業が受けられないというケースもあるため注意が必要です。3年秋までというのは最終リミットであり、さらに早い分にはいつでも構いません。2年の春から3年の春くらいでスタートさせていると、就活にも取り組みやすくより余裕を持って行動できるでしょう。
留学中に基本の準備はやっておく
留学中だからといって就活の準備ができないわけではなく、どこにいても基本の準備はできます。就活での基本の準備は、主に以下のものが挙げられます。
- 自己分析
- 業界・企業研究
- 適性検査の対策
- 履歴書・ESの作成
- 面接の流れやマナーのチェック
これらは日本にいなくてもできることで、留学中から少しずつ進めておくと、就活をスムーズにスタートさせやすいでしょう。特に自己分析は何もなくてもできる準備で、資料やネット環境が揃っていなくてもできます。その他の準備はネットに繋げられる、対策本があるといった条件付きですが、自己分析に必要なものは何もありません。就活対策はやるべきことが多いため、できることからやるのが鉄則です。留学中にすべてやり切らなければならないわけではないため、一部だけでもやっておくといいでしょう。
海外にいるうちに選考に参加できる企業もある
日本国内の企業を受けるなら、基本的に選考は日本で受けなければなりません。しかし、企業によってはグローバル対応していることもあり、海外にいながら選考を受けられるケースはあります。ネットで応募が完結するなら、世界中どこにいてもエントリーできますし、書類の提出が必要でも、エアメールで対応できる場合もあります。
また、留学生に向けてビデオ面接を実施する企業もあり、最初の数回はビデオ面接、最終面接のみ帰国後に対面で面接と融通を利かせてもらえることもあるでしょう。日本にいないからといって、選考を諦める必要はありません。留学中でも応募できる企業には積極的にエントリーし、選考も進められるところまで進めておきましょう。
就活の基本スケジュールを押さえよう
日本の新卒の就活は特徴的で、一括採用でスケジュールが決まっています。そのため、これに合わせて動くことで留学中でもスムーズに就活に取り組めるでしょう。留学と就活を両立させ、4年での卒業を目指すなら、就活の基本スケジュールを知っておかなければなりません。スケジュールから逆算し、いつ留学し、帰国すべきか、就活の対策を始めるべきかを考えることが大切です。新卒の就活は4年の3月と6月が大きなポイントになります。
3月解禁までに留学が終わっているとスムーズ
新卒の就活は3月に情報解禁となり、順次エントリーも開始となります。ナビサイトもグランドオープンし、説明会や書類選考がおこなわれるのもこの時期です。就活は3月1日から一斉に動き出すため、最初の波に乗り遅れないためには、この時期までに留学を終えておくのがベターでしょう。
可能なら1月か2月前半までには留学を終え、しっかり準備をしてから情報解禁を待つのがおすすめです。留学を終えてすぐ就活がスタートとなると、準備不足で出遅れてしまう可能性があるため注意しなければなりません。また、情報解禁と言っても、企業によっては早めに選考をスタートさせる場合もあります。志望企業が経団連に加盟していないなら、早目に選考は始まるため、留学終了時期もそれに合わせて決めなければなりません。
遅くとも6月には帰国しておこう
情報解禁以降に留学中でも問題はありませんが、スムーズに就活を終えたいなら、遅くとも6月までには帰国しておきましょう。6月以降は経団連に加盟している企業の選考がスタートし、就活もピークを迎えます。ただし、6月に解禁になるのは面接で、エントリーや書類選考自体は、それ以前におこなわれることが多いです。
そのため、帰国時期は6月より前であるのが望ましく、4月後半から5月前半までに帰国しておくと、よりスムーズに進めやすいでしょう。もちろん、ネットを通じて海外からでもエントリーできるため、必ずしも帰国する必要性はありません。ただ、6月以降は面接が過密しやすく、そのたびに一時帰国は手間もコストもかかるため、この時期までには留学を終えているのがベストでしょう。
留学中の就活はスケジュール決めが重要
留学中でも就活は進められ、海外にいながら日本企業の選考を受けることも可能です。しかし、海外にいるままで就活を進めるのにはどうしても制限があり、選考に挑戦できる企業も限られます。そのため、しっかり就活に取り組みたいなら、留学を終えて帰国し、日本に拠点を構える必要があるでしょう。
短期留学で就活解禁前に終えているなら、ほとんど影響なく就活に取り組めます。また、スケジュールの組み方次第では、卒業に影響せず留学も就活も両立して、4年卒業も可能です。留学中の就活をスムーズに進めるには、いかに効率的なスケジュールを組むかが重要です。無理のないスケジュールを組み、留学経験を上手に活かしながら就活の攻略を目指しましょう。
【監修】吉川 智也
キャリアアドバイザー
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