オーストラリアのワーキングホリデー|申請方法や費用・仕事を解説
国土が広く、世界有数の自然遺産や世界遺産を巡る旅を楽しめる国、オーストラリア。
オーストラリアの主要都市は、世界で最も住みやすい都市ランキングにも複数ランクインしているほど暮らしやすいと評判が高く、ワーキングホリデーの渡航先としても人気です。
また、オーストラリアは世界でも最低基本時給が非常に高い国として知られており、ワーキングホリデー制度で渡航できる国の中では断トツ1位の賃金で働ける点も魅力。円安の今、特に注目を集めています。
さらに、条件を満たせば最大3年間滞在できるセカンド・サードワーキングホリデービザも利用できるため、長く海外に滞在したい方にとっても魅力的な国だと言えるでしょう。
今回は、オーストラリアでのワーキングホリデーについて、申請方法やかかる費用などについて解説します。ワーホリを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
オーストラリアのワーキングホリデー|年齢やビザなどの基本情報
まずは、オーストラリアのワーキングホリデービザに関する基本情報を確認しておきましょう。
【オーストラリアのワーキングホリデービザ基本情報】
年間発給数 | 発給枠なし |
期間 | 12か月間 |
就学 | 6か月まで(2022年12月末までは新型コロナ特別措置によりこの制限はなし) |
就労 | 最大4か月まで |
(参考:ワーキング・ホリデー制度|外務省)
ビザ取得の条件
日本人がオーストラリアのワーキングホリデーのビザを申請するための条件は、下記の通りです。
- 日本国籍を持っていること
- 申請時に18歳以上30歳以下であること※
- オーストラリア国外からオンラインで申し込むこと(オーストラリア移民局のシステムIMMI Accountより申請)
- 以前ワーキングホリデービザでオーストラリアに入国したことがないこと
- 扶養の子供を伴わないこと
- ワーキングホリデーで滞在する期間以上のパスポートの有効期間が残っていること
- オーストラリアから帰国する航空券を持っていること
- ワーキングホリデー期間で滞在する期間をカバーする医療保険に入っていること(推奨)
※ただし、30歳までにワーキングホリデービザを取得していれば、渡航時に31歳になっていても問題ありません。
(参考:Explore visa options for visiting|Australian Government Department of Home Affairs)
(参考:First Working Holiday visa|Australian Government Department of Home Affairs)
条件を満たせばワーホリ期間を最大3年間に延長可能
オーストラリアでは、条件を満たした場合には2回目のワーキングホリデービザ、3回目のワーキングホリデービザを取得することも可能です。最大で3年間ワーキングホリデービザにてオーストラリアに滞在できるということですね。
2回目・3回目のワーキングホリデービザを取得する条件
2回目または3回目のワーキングホリデービザを申請するためには、1回目または2回目のワーキングホリデービザが有効である間にオーストラリア国内の指定職種に3か月従事する必要があります。
指定職種は、下記の通りです。
- 観光客に直接サービスを提供する職業
- 動植物の栽培
- 釣りと真珠養殖
- 樹木の栽培と伐採
- 採掘
- 建設
- 災害復旧作業等
オーストラリアは観光客が多いため、レストランやカフェでのスタッフやお土産物店での販売などの仕事をしている方が多いようです。
オーストラリアのワーキングホリデーでできること
ワーキングホリデービザを取得すれば、期間中その国で就学・旅行・就労が可能になります。
時給の高いオーストラリアで、好きなだけ働いて給料をもらいながら滞在できるワーキングホリデービザの価値は、とても高いと言えるでしょう。
オーストラリアのワーキングホリデーでは、大きく分けて以下の3点を実現可能です。
- ワーホリを利用して働く
- ワーホリを利用して勉強する
- ワーホリを利用して永住権を獲得する
ワーホリを利用して働く
ワーキングホリデーの魅力は、「就労時間の制限がなく働ける」という点にあります。
学生ビザで入国した場合も就労は可能ですが、2週間で最大40時間までと時間が決められています。しかし、ワーキングホリデービザであれば、時間制限なくフルタイムで働くことが可能です。
時給の高いオーストラリアで長時間働けるため、円安の昨今は日本で就労するよりも多くの給料を稼ぐことを目的に、オーストラリアのワーキングホリデーを希望する方もいます。
ワーホリを使って勉強する
ワーキングホリデービザで渡航しても、語学学校に通うことは可能です。
最長4か月という制限はありますが、現地の語学学校に通って語学力を磨いてから働くということもできます。
学校によってはワーホリビザ取得者向けに午前授業や夜間授業を行っていますので、働きながら学校に通うという選択も可能です。
生きた英語が学べる
オーストラリアで使われている言語は、英語です。
オーストラリアに滞在している期間は、職場や学校などすべて英語で話されているため、生きた英語を学ぶのには最高の環境でしょう。
注意点は、特に地方や田舎は訛りがとても強いこと。また、移民大国のオーストラリアでは、都市によっては英語以外の言語が話されているところも稀にあります。
英語の習得が一番の目的であるならば、シドニーやメルボルン、ブリスベンといった都市部での滞在がおすすめです。
ワーホリを利用して永住権を獲得する
オーストラリアの永住権を獲得するために、ワーホリを利用することもできます。
オーストラリアで永住権を取る一番現実的な方法は、「国や州の企業がスポンサーとなり永住権を申請する」というものです。
実際、現地のレストランで勤務して、その勤務先がフロアマネージャーとして永住権を申請するという方法がよくとられています。
ワーホリビザで就労すれば必ず永住権が取れる保証はありませんが、チャンスはどこにあるか分かりません。将来的な永住を考えている方は、一つの選択肢として覚えておきましょう。
どのくらい稼げる?オーストラリアでワーホリする際の仕事事情
ワーキングホリデーでオーストラリアに渡航し就労した場合、どのくらい稼ぐことができるのでしょうか。
オーストラリアのワーホリで就労する仕事としては、接客業が圧倒的に多いです。
シドニーやケアンズ、メルボルンといった都市は日本人観光客が訪れることも多く、日本人向けのレストランやカフェ、お土産物屋といった場所での需要が多くなっています。
また、オーストラリアでは2回目・3回目のワーキングホリデーの資格を得るための指定職種もあります。畑での農業など、日本では経験しないような仕事をするのも良い経験になるでしょう。
オーストラリアでのお給料はどのくらい?
オーストラリアの最低賃金は、世界的に見ても非常に高く設定されています。2022年7月には最低賃金がかなり引き上げられ、21.38豪ドルに。日本円に換算すると2,022円と、とても高いです。(2022年11月5日のレート(94.58)で換算)
仮に最低賃金で毎月160時間(1日8時間×20日)働いた場合、日本で323,539円稼ぐことができます。
これはあくまで最低賃金で計算していますので、実際は更なる高収入も可能でしょう。
雇用期間は6か月
オーストラリアのワーホリでは、同一雇用主の元で働けるのは最長で6か月です。これは、フルタイムやパートタイムなど関係なく、働き始めてから6か月間と決まっています。
6か月で別の仕事を探さなければならないため大変ですが、「同じ会社の別の支店で働く」「レストランでキャッシャーからキッチンへ異動する」というように、同じ職場内でもポジションを変更することで6か月を超えても働ける場合もあります。
なお、2022年末まではコロナ禍における労働不足解消を目的として最長6か月間の就労制限が一時的に撤廃されています。
ワーホリにかかる費用
オーストラリアのワーホリは稼ぎやすいという特徴がありますが、かかる費用についても確認しておきましょう。
ワーキングホリデーで必ずかかる費用は、下記の通りです。
- ビザ申請費用
- 航空チケット代
- 海外留学保険
- 生活費
ビザ申請費用
オーストラリアのワーキングホリデービザの申請費用は、510豪ドル。日本円に換算すると、約48,000円です。
航空チケット
オーストラリアのワーキングホリデーに参加する場合、帰国時用の航空券の購入は必須ではありません。
オーストラリアの場合、条件を満たせばセカンド・サードワーキングホリデービザが取得できるため、復路の航空券を持たずに渡航する方が多いです。
日本からオーストラリア行きの航空券の値段は、時期や航空会社よっても差がありますが、片道10万円前後が相場です。
なるべく費用を抑えたい方は、安い時期を狙って計画を立てると良いでしょう。
海外留学保険
オーストラリアのワーキングホリデーの規定には、「海外旅行保険に入ることが必須」という記載は特にありません。
しかし、海外での生活では何が起こるかは分かりません。医療・入院・送還をカバーしている保険に入っておくと安心です。
海外留学保険は、保険会社や補償内容によっても異なりますが、年間で25万円前後かかることが多いです。
保険選びに迷ったら、一括見積サイトがおすすめ。保険タイムズなら、ワーホリなどの長期間の海外渡航に合ったプランが見つかりますよ。
生活費
オーストラリアでの就業後は給料が発生しますが、それまでの生活費は事前に用意しておく必要があります。
オーストラリアで生活していくための生活費は住居の形態によって大きく異なり、シェアハウスやアパートであれば4万円~8万円程で借りられますが、ホームステイや学生寮は毎月10万前後かかります。また、都市によっても相場は異なります。
ホームステイや学生寮はやや高めになる傾向がありますが、ステイ先での食事や水道光熱費も含まれている場合が多いです。
食費は、自炊にするかデリバリーや外食にするかによっても異なりますが、安ければ3万前後に抑えることも可能。そのほか通信費や雑費なども含めると、オーストラリアで必要な滞在費用として、月に10万~25万ほどを見ておくと良いでしょう。
家賃 | 4万~10万 |
光熱費 | 5,000円~1万円 |
食費 | 3万円~10万円 |
交通費 | 5,000円~1万円 |
通信費 | 3,000円~5,000円 |
雑費 | 3~5万円 |
ワーキングホリデー滞在期間を賄う生活費用をすべて用意しておくのが一番安心ですが、滞在先で給料を得ることを考えると、すべて用意する必要はないでしょう。
ちなみに、少し前までは「5000豪ドル以上のワーキングホリデーの生活を賄う資金を持っていること」という条件がワーキングホリデーのビザ発給要件に書かれていました。現在は記載されておりませんが、最低でもこの5000豪ドル(約47万円)ほどの生活費は用意しておくと安心です。
(参考:Working Holiday visa|Australian Government Department of Home Affairs)
(参考:First Working Holiday visa|Australian Government Department of Home Affairs)
ワーキングホリデービザの申請手順


最後に、ワーキングホリデービザの申請手順をご紹介します。
オーストラリアのワーキングホリデービザを申請するためには、まずはオーストラリア移民局のサイト(https://online.immi.gov.au/lusc/login)のアカウント作成が必要です。アカウントを作成したうえで、ワーホリに応募する流れです。
オーストラリアはワーキングホリデービザの定員に上限を定めておらず、抽選はありません。
具体的な手順は、以下の通りです。
- オーストラリア移民局のサイト(https://online.immi.gov.au/lusc/login)でImmiAccountアカウントを作成する
- ImmiAccountにログインし、ワーキングホリデービザ用アカウントを申請する
- ビザ申請料金(510豪ドル)をクレジットカードで支払う
- ビザ許可通知レターを受領する
- ワーキングホリデービザが発給される
なお、時期にもよりますがワーキングホリデービザの審査には44日程度かかります。余裕をもって計画するようにしましょう。
(参考:Visa processing times|Australian Government Department of Home Affairs)
オーストラリアのワーホリにおすすめの留学エージェント
ビザの申請や仕事の獲得、語学学校の手配などを自分で行うことに不安がある方には、留学エージェントの利用をおすすめします。
大手の留学エージェントはオーストラリアのワーキングホリデーの手配に多くの実績があり、ワーホリ向けのサポート向けのプランを用意している会社も多いです。
ここでは、特におすすめの留学エージェント3社をご紹介します。
成功する留学(旧地球の歩き方)


出典:成功する留学
成功する留学は、35年の実績を誇る老舗の大手留学エージェントです。業界で初めて「ST Star AwardsアジアNo1.留学エージェント」を5回受賞。日本で唯一、殿堂入りを果たしています。
もともと「地球の歩き方」ブランドで留学サポートを行ってきた実績もあり、提携している学校は世界17カ国に740校。現地オフィスも9か国14都市に構えており、日本国内でも複数の旅行・留学業界団体に加盟しているため、国内外のサポートも万全。
できるだけ安い費用でワーホリしたい方を対象に、「語学学校に通わない」プランの提案も可能です。
【基本情報】
本社所在地 | 東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント1F ROOM12 |
TEL | 03-6634-3360 |
営業時間 | 月~土 10:00~18:00 ※木曜はお休みです |
アクセス | JR「東京」駅から徒歩5分 東京メトロ「日本橋」駅から徒歩2分 |
支店 | 東京、大阪、福岡 |
URL | https://www.studyabroad.co.jp/ |
※電話番号・営業時間・アクセス情報は、東京デスクの情報です
スマ留
出典:スマ留
スマ留は、圧倒的な安さとサポート力が人気の留学エージェントです。
語学学校の空き時間を有効に活用することで、質を落とさずに授業料を安くすることに成功しており、ワーホリの初期に語学学校に通いたい方は低価格で通学できます。
ワーホリで稼ぎたい方を対象とした「ワーホリプラン」も用意されており、このプランを利用すれば日本で就労先を決めてから出発することができるため、渡航後すぐに働くことが可能です。
また、ワーホリプラン利用者には、簡単な英語力さえあれば、海外の高額な最低賃金が確約されていますし、昇給制度も用意されています。
留学費用の分割払いができる「スマートローン」を利用すれば、ワーキングホリデーで現地で働き、得た収入を返済額として支払うことも可能です。
【基本情報】
本社所在地 | 東京都渋谷区代々木2丁目11-17 ラウンドクロス新宿6階 |
TEL | 03-6279-4992 |
営業時間 | 月~日 11:00-14:00/15:00-17:00 ※水曜はお休みです |
アクセス | JR「新宿」駅南口・サザンテラス口から徒歩5分 都営大江戸線「新宿」駅から徒歩2分 |
支店 | 東京 |
URL | https://smaryu.com |
※電話番号・営業時間・アクセス情報は、東京サロンの情報です
夢カナ留学
出典:夢カナ留学
夢カナ留学は、「実質0円留学」を掲げる留学エージェントです。
ワーキングホリデーの制度を有効活用し、海外で収入を得ながらの留学を提案。一人ひとりに合った留学プランを組み立ててくれるため、夢カナ留学を利用した91%の学生が2か月以内に海外で希望の職種に就いているという実績もあります。
ワーホリを検討している方はもちろん、海外インターンシップ・海外アルバイト・海外ボランティアなど、海外で働く経験を積みたい方にもおすすめです。
HPの無料カウンセリング予約フォームには「カウンセリング会場(夢カナ留学 本社オフィス)」と記載がありますが、オンラインでの相談も可能です。オンライン面談を希望する方も、そのまま予約手続きを進めてください。
また、語学留学・ワーキングホリデーなどすべての留学を対象とした「留学奨学金」や、他社より高い見積りの場合の「1万円引き制度」などの制度が充実しているため、通常の語学留学を希望する方にもおすすめです。
【基本情報】
本社所在地 | 東京都新宿区新宿6-29-8 新宿福智ビル4階 |
TEL | 03-5848-5432 |
営業時間 | 月~日 10:00-18:30 |
アクセス(東京本部) | 東京メトロ・都営大江戸線「東新宿」駅 A3出口から徒歩1分 東京メトロ「新宿三丁目」駅 E1出口から徒歩7分 |
支店 | 東京 |
URL | https://ryugaku.yume-kana.com |
上記のエージェントを含むワーキングホリデーにおすすめの留学エージェントは、こちらの記事で詳しくまとめています。
>>ワーキングホリデーに強い留学エージェントおすすめ5選|選び方も解説
まとめ


オーストラリアは移民が多く多彩な文化が混在するため、非常に多様な経験ができます。また、自然が多く住みやすい都市が多いため、ワーキングホリデーで海外渡航したい人たちにも人気です。
他国にはないオーストラリアならではのメリットは、「条件をクリアすることで最大3年間まで滞在が可能になる」という点でしょう。時給の高い国で、ワーホリで長期間働きながら稼ぎたいという方に、特におすすめです。
ワーキングホリデーの手続きは自分でも行えますが、ビザの取得や語学学校の手配などに不安がある方は、留学エージェントのサポートを受けると安心できますよ。プラン自体の相談も無料で行えますので、まずは無料カウンセリングに申し込んでみると良いでしょう。